近畿壁材 | コンクリートに伝統の土間たたきを施工する方法
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利用場面に応じた使い方CONSTRUCTION METHOD

コンクリートに伝統の土間たたきを施工する方法

土間材を施工する下地はコンクリートが圧倒的に多い


 

現代建築では強度や工期の観点から、土間にコンクリートを打つことがほとんどです。

そんな現代の下地コンクリートに、土・石灰・にがりを素材とする伝統的な土間たたきを施工するには、適切な下地処理が必要になります。

 

そのまま施工するだけでは下地と接着しない

 

そのまま施工すると下地コンリートに接着せず、浮いて割れの原因になり、たたきそのものの強度も低下します。

ここではコンクリートに伝統のたたきを定着させる施工方法をご紹介します。

  • 手順1

    ◆下地処理 うす塗り用樹脂入りモルタル塗り、または引き糊しごき塗り

  • 手順2

    ◆重吉たたき 打設

  • 手順3

    ◆重吉たたき スポンジ拭き取り、養生

  • 手順4

    ◆乾燥後表面清掃

施工手順詳細

手順1

◆下地処理 うす塗り用樹脂入りモルタル塗り、または引き糊しごき塗り

乾燥したコンリート面にポリマーミックス(日本化成)などのうす塗り用樹脂入モルタルを塗ります。

引き糊は通常どおりに練った「重吉たたき」材料を必要量バケツにとり、そこに「島かべドライストップ」を入れ、薄くしごき塗りできる固さに水を加えながら調整し、作ります。
作った引き糊材料をコンクリートにしごき塗りしてください。


 

 

 

手順2

◆重吉たたき 打設

塗ったうす塗り用樹脂入モルタル、または引き糊が乾かないうちに(追っ掛けで)練った「重吉たたき」を打設します。

 

彩土樹脂モルタル

【打設手順】

 

①練り上がった材料を敷き詰め均していきます。たたき締めることで10㎜程度沈み込むので、50~60㎜程度敷き均してください。

 

②たたき用の鏝、木槌などを用いて均一にたたき締めていきます。
※厚みは仕上がり40㎜以上で行って下さい。2層には分けず、一度に40㎜厚にたたき締めます。

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③凸凹にならない様に定規等を用いて高い場所は削り、低い場所には材料を付けながらたたき締めます。フラットにしにくい場合は刷毛などで水を付けながら鏝で表面を押さえ、ノロを浮かせ整えます。
※あまり強くたたきすぎると修正が行いにくくなります。厚みを揃え、表面を整えるようにたたいていきます。また、化粧砂利が仕上げで入りにくくなるのでご注意ください。

 

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④お好みで「化粧砂利」を表面に埋め込みます。
※入れなくても問題ありません。


刷毛で表面に水を含ませながらお好みの位置に化粧砂利を並べ埋めえ込みます。金鏝では砂利が割れることがあるので、木槌などで砂利表面が完全に見えなくなる程度埋め込みます。

 

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⑤化粧砂利を埋め込んだ部分が凹み、フラットにならない場合は、刷毛で周辺に水を含ませ、金鏝で押さえノロを浮かせ、フラットになるまで伏せこんでください。

 

⑥犬走りやアプローチなど角を丸めて仕上げる場合は、丸型の面付き鏝などを用いて丸めることができます。乾燥するまでに型枠を外し、スポンジなどで水分を表面に含ませながら面付き鏝で押さえていきます。
※土間たたきは強度が低いので、角が欠ける場合があります。のべ石やゴロタ石などを利用した方が安心です。

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手順3

◆重吉たたき スポンジ拭き取り、養生

①当日もしくは翌日に表面の仕上げにスポンジ拭きを行います。たたき表面に刷毛などで水を含ませノロを拭き取りします。その後洗い出しの要領で表面を拭き取り、砂利が見えるまで拭き取りします。

 

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②スポンジ拭き取り後、通風を良くして乾燥させてください。雨などに当てないよう(7日~10日程度)養生してください。冬場は10日以上乾燥させてください。

 

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手順4

◆乾燥後表面清掃

※乾燥後白華が発生した場合及び、玉砂利のアクを取るために酸洗い洗浄をおすすめします。
①完成した表面を水道水で十分に洗い流します。

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【たたき洗浄剤】を使用し、たわし、デッキブラシを用いて全体を洗浄します。

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③最後に再度表面を水道水で洗い、洗浄剤を洗い流します。