3種類ずつ程度色出し試験すると効率的
漆喰や土壁、セメントなどの塗り壁材は、着色材(顔料)を利用すればどんな色付けも可能で、自分好みのカラーを作ることができます。
しかし、塗り壁の着色でやっかいなのは色出し試験。自分が思い描いている色を実現するために、着色材を塗り壁に混ぜる量を確定させなければなりません。
この試験をやっかいにさせる原因が、塗り壁は水で練って塗りますが、乾燥させないとどんな色になっているかの判断ができない事です。
たまに塗り壁作業中のお客様から、「実物の塗り見本を見てカラーを選んだのに塗ってみたら色が濃い!全然違う!なぜでしょう?」とお問わせいただくことがございますが、塗り壁は水で練って塗りたての時が一番濃いです。要するに水分をたくさん含んでいる時は濃く見え、乾燥する(水分がなくなる)にしたがって色は薄くなります。
色出し試験も同様で、着色材を混ぜた塗り壁を塗って乾燥するまで待たないと、実際にどんな色になっているのかの判断ができません。
試験をひとつずつ行っているとかなり効率が悪いので、着色試験する場合は、一番最初の試験で配合量の極端に違う3種類の配合を一度に行い、だいたいの配合量の目安をつけると格段に効率が上がります。
例えばあなたがグレー色の漆喰を作りたいとします。グレーでも思い描いてる色の濃淡は違うので、下記のように試験し、自分が思うグレー色を見つけます。
ちなみに漆喰は白なので、黒の着色材(顔料)を混ぜれば、グレー色の漆喰を作ることができます。
■グレー色漆喰 色出し試験(例)
①試験体A 粉状漆喰100gに黒色着色材1g (配合量1%)
②試験体B 粉状漆喰100gに黒色着色材3g (配合量3%)
③試験体C 粉状漆喰100gに黒色着色材6g (配合量6%)
このA、B、C3つの配合の漆喰を水で練って同じ下地の上に塗り、乾燥させ色の出かたを見ます。
乾燥させてみた結果、Bの色が自分の思い描いているグレーに一番近いものだったとします。近いが、もう少しだけ濃いグレーが自分の希望だった場合、次の試験は・・・
①試験体A’ 粉状漆喰100gに黒色着色材3.5g (配合量3.5%)
②試験体B’ 粉状漆喰100gに黒色着色材4g (配合量4%)
③試験体C’ 粉状漆喰100gに黒色着色材4.5g (配合量4.5%)
このような感じで試験をしていくと自分の理想の色に近づきやすいと思います。
参考にしてみてください。
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