着色材(顔料)の混ぜすぎは作業性と仕上りに問題が出る
塗り壁用の着色材(顔料)を利用すれば、基本的にどんな種類の壁材でもお好みのカラーにでき、また色の濃淡も調整ができます。
しかし、もちろん混ぜる事によるデメリットもあるので、ここでは混ぜる場合の注意点をご紹介します。
■作業性の問題
着色材(顔料)を塗り壁に混ぜると、保水性が少なくなります。これは着色材自身が水を欲しがる素材のため、塗り壁の水分を奪うためです。
難しく書きましたが、要するに着色材を混ぜた塗り壁は乾くスピードがはやくなります。
乾燥スピードがはやくなるとなぜ作業性に問題がでるの?と思う方もいると思いますが、いままで塗っていたペースより、ペースを上げる必要があり、作業が忙しくなります。
なにも混ぜず塗ったときは、こんな時間じゃ乾くことはなかったのに!表面を直そうと触っても、まだ乾いていないから直せたのに!
でも混ぜたらもう乾いてて直せない!
みたいなことが起きやすくなります。
乾燥スピードがはやくなる現象は、着色材の混ぜる量に比例するので、特に濃い色を選択した場合は注意が必要です。
濃い色を出すためには着色材の配合量が増えるためです。
濃い色を選択して乾燥がはやくお困りの時は糊材をたして保水性を補填してください。
■仕上りの問題(割れ)
着色材を混ぜた塗り壁は乾燥収縮が大きくなります。乾燥収縮とは水で練った塗り壁を塗ってから、乾燥するまでの縮みのことで、この縮みが大きくなります。
よく縮むため、割れ(クラック)が発生しやすくなるということです。
わかりにくい方は稲刈り後の田んぼを想像してください。乾燥して割れていますよね。田んぼは「土」ですが、土壁と素材は同じです。乾燥するとあれだけの割れが発生するくらい、「土」は乾燥収縮があります。
そんな乾燥収縮を着色材は大きくしてしまうため、注意が必要になります。乾燥収縮も着色材の量に比例するため、濃い色を選択した場合は特に注意してください。
塗り壁の収縮をおさえるためには、骨材(砂)やつなぎ材(スサ)が有効です。濃い色を選択した場合は着色材だけではなく、骨材とつなぎ材を一緒に混ぜると割れのリスクを軽減できます。
このように塗り壁を着色するにはデメリットもあるため、デメリットを部分を理解し、解消している調合済み塗り壁もご選択も良いと思います。
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