昔ながらの本土壁「やすらぎ」をリフォームの現場に使って頂く事になり、3人の左官屋さんのご意見を聞きながら検証を進めました。
本土壁やすらぎとは、淡路土とみじん砂と藁すさと海藻糊を練り合わせた100%自然素材の土壁仕上材で、土壁の高い調湿性能と樹脂ボンドを使わない安全性から古民家から茶室まで幅広くご利用頂いている人気の塗り壁仕上げ材です。
リフォームなので、もともとは漆喰壁が塗ってありました。
その上にやすらぎを塗ることになりましたが、やはり漆喰に直接やすらぎは塗れません。
「下地材 さっと」で下地を作り、その上に「やすらぎ」を施工します。
①混練
水を入れた練りタルにやすらぎを投入し練ります。
少しづつ加水しながら硬さを調整!
練っている職人さんにお聞きしましたら、写真のように大きな練りタルで渦潮のように材料が綺麗に大きく回る場合は、その材料の配合バランスが良いそうです。
骨材や主材、すさなどのバランスが悪い材料は綺麗に混ざらないそうなので、そういった意味ではやすらぎは綺麗に混ざっているので「合格」ですね。
配合のバランスが良いようです。
②塗り付け
塗り付けは、1mm程度ですさの節が転ばない程度に真っ直ぐ全面に塗りつけます。
特別な鏝でなくても角鏝で塗り付けが可能なのもやすらぎの魅力です。
全面に塗り付けが完了したら30分~1時間程度水引を待ちます。
③2回目の塗り付け
1.5㎜~2㎜程度で2回目を塗りつけます。
最後に撫でて仕上るのでこて抜けが無い様に厚みを揃えて塗ります。
【ポイント:土壁がぺたっとしないように押えすぎ、触りすぎに注意!】
④撫で仕上げ
表面の土の肌をそろえるように軟らかい本焼及びステンレスの鏝で鏝波を消していきます。
土の肌目がわかりづらい場合は、部屋を暗くしてライトを当てながら行います。
一般的な本土壁やすらぎの仕上げ方になります。
ここでもあまり押え過ぎず、水が引いてしまう前に仕上ます。
完成です。
乾燥すれば、市販の聚楽壁とは違う素朴で高級感のある仕上になります。
こだわりの妥協しない作りの古民家の改修や茶室にぜひ本土壁やすらぎをお選び下さい。