土蔵の補修は、下地の古い土壁を固めてます。 |
土蔵土塀の補修前現場に訪問!
文化的価値の高い建築で、大変勉強になりました。
土蔵の漆喰補修は、もともとの施工方法を確認することも重要ですが、漆喰が剥がれ落ちてからの年数などの現在の状況に対してどのよう補修方法を行うかの見極めが大変難しいです。
写真は、漆喰が剥落してから時間が経過し、下の中塗り土も落ちている状態です。
土蔵なので厚塗りで仕上げられているので、落ちている部分と落ちていない部分の不陸が大きくなっております。
このような場合はもちろん漆喰を一旦すべて剥がして塗り直しますが、中塗り土の不陸調整が難しいです。
また、長期間雨に晒された中塗り土は、粘土分が流れ落ち、中に入った砂だけが表面に残り、手で触ってもボロボロする状態です。
そんな状態の所にまた塗ってもすぐに剥がれてしまいます。
まずは、木鏝や固いブラシなどで表面をゴシゴシして弱い部分を落としてしまします。
刷毛で水を塗りながら木鏝でもみ込むことで「鏝ずり」することで粘土分が復活し表面を強くすることができます。
下地の弱い部分を落として清掃が完了したら・・・
土壁内部まで浸透し、表面を固めるニュー土強!を塗ります。
≫古い土壁を強化する浸透性強化材『土強(どきょう)』はこちら
古い土壁は、弱くなっています。このような浸透性の表面強化剤で土壁を固めることで、次に塗る土壁や漆喰壁の付着も向上します。
でも・・・そんなに厚く中塗り土を塗り重ねるの大変ですし、乾燥にも時間かかりますよね!
そんな時には、厚付けできる砂漆喰!ドカッとが便利、大きな欠損部や厚付けが必要な場所に!便利なドカッと・・・
固練りで使えば、穴の開いた箇所の穴埋めや、屋根漆喰などの厚付けにも使える便利な漆喰です。
厚塗りしてもダレが少なく、10㎜厚ぐらいでしたら簡単に塗ることができます。
文化的価値のある土蔵や土塀を美しく補修する製品をこれからもご提案してまいります。