内壁に漆喰を塗る下地として使いやすい石膏ボード(PB) |
建築工法の変化に伴い、下地も変わってきました。
日本伝統の漆喰をその現代建築に美しく、失敗無く仕上げていくにはやはり下地が大事です!
しかし、現実には建築に、コストと工期がのしかかってきます。
「下地のコストと手間もう少し何とかならないの?」
これが本音かもしれませんね。
今回は、そんなお客様のニーズから作った下地材に関しての一例をご紹介します。
「石膏ボード(PB)の上に直接漆喰塗れないの?」
もしかしたら近年では一番多い質問かもしれません・・・結論はもちろん塗れません!
塗れないというのは嘘で、塗れないではなく「塗らないで!」が正解。
石膏ボードのメーカーさんも、漆喰メーカーさんも多分共通の見解だと思います。
「なぜ?石膏ボードに直接漆喰が塗れないの!」
一番の理由は、剥がれるからです。
剥がれる理由は色々ありますが・・・
「強アルカリだからボードの紙を痛める!」
「漆喰は調湿性が高く、湿気(水分)が漆喰と石膏ボードの接着界面に入って剥がれる」
「漆喰は乾燥が遅いのでボードの紙が水を吸って、石膏部分まで水分が到達し、石膏が再溶解して紙が剥がれる」
などが言われていますが、これらの理由が複合的に影響するんでしょうね。
そもそも「漆喰は、ボードにくっつかないんでしょうね!」
ボンドでも入れて塗れば付着力は向上しますが、ボンド入れちゃうと漆喰塗ってる意味が無くなります!
もちろん、ボードに直接塗って何年も問題ない現場も多くあるのは事実です!が・・・
やはり石膏ボードに漆喰を塗る場合は、専用の下地材を使って下さい。
≫漆喰を石膏ボードに直接塗って剥がれた!割れた!が無いように漆喰専用下塗り材をお使い下さい。
「でも、下塗り材手間とコストが心配!」
そんなお客様の要望から、よくお問合せを頂くのが
「シーラーじゃダメ?」
残念ながらダメですね・・・もちろん各社「シーラー」の成分や性能が色々ありますが、当社では石膏ボードの上にシーラー塗ってそのまま漆喰はだめですね・・・
「何故?シーラー塗ってもだめなの?」
あくまで、当社の見解ですが、シーラーは「接着剤」ではなく「吸水防止剤」です。下地の急激な吸水乾燥による接着不良を防ぐものなので、漆喰と石膏ボードの接着を増強する材料ではありません。
「じゃぁシーラーみたいにローラーで塗れる下地材を作ってくれ!」
というわけで、開発!したのが・・・
≫シーラーのようにローラーで塗れる漆喰専用下地材くわしくはコチラ・・・
こちらの現場はお客様のご要望で、ローラー塗りタイプの下地材の上に、「島かべしっくい」を塗って頂きました。
石膏ボードのジョイントはファイバーテープで補強し、その後パテ塗り!
その上からローラー塗りタイプの漆喰用下地材を塗ります。
ローラータイプ下地材は、色が白なので下地の透けを防止します。
また、アク止め効果もあるので古壁の塗り替え下地処理にもお使い頂けます。
もちろん、ローラー塗りなので乾燥もはやく、乾燥後の表面は漆喰が塗りやすくなるようザラザラになります。
乾燥したらに「島かべしっくい」を塗ります。
問題なく施工は漆喰塗りは完了!
「鏝塗りタイプ下地材」と「ローラー塗りタイプ下地材」との比較ですが、漆喰壁をより美しく仕上げるには、鏝塗りのタイプの利用をお勧めします。
なぜなら、下地をより平滑にしやすいためです。
ただ、お客様のご要望にお応えするのも重要!コスト優先の場合は「ローラー塗りタイプ下地材」をご利用ください。
ニーズに合わせた商品開発をこれからも進めていきます。
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<<住宅外壁に漆喰を塗る場合は何が良い?
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