漆喰は、やっぱり土壁下地が最高ですが・・・大丈夫です。 |
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◇日本伝統の漆喰壁「島かべしっくい」の下地に、何が一番適しているか?
日本伝統の漆喰壁「島かべしっくい」の下地に、何が一番適しているか?よく議論になります。
どのような下地が適しているかは、建築様式が変わる昨今、決めるのはなかなか難しい・・・
ただ、様々な左官職人さんにお話をお伺いしても、やはり圧倒的に良いと言われるのが「土中塗り」下地です。
◇土壁~漆喰と塗る事で壁全体が呼吸する
もちろん、土壁は漆喰と同じように1000年以上歴史ある壁材で、まさにセットのようなものです。
「モルタル」や「石膏プラスター」などの、歴史の浅い下地とは比べ物にならない相性は感じます。
社寺建築、城郭、土蔵など何百年も前からある建造物の下地はセメントやモルタルではなく、そのほとんどが土壁です。
竹を組み土壁を付け、漆喰を塗ることで壁全体が調湿性ある壁になり、結露などを防ぎ、木材が傷みにくく、建物が長持ちします。
◇呼吸する壁は汚れ防止にも効果有り!
また、調湿性は汚れにも重要な効果があります。内壁の場合は煙などを外へ吐き出し、外壁の場合は雨に打たれて壁が濡れた場合、乾燥スピードが速くなる為、汚れがつきにくくなり、カビや藻の発生を抑制する効果があります。
◇土壁下地は漆喰の作業性も良い
施工に関しても漆喰には「水」。例えば下地の「水引き」は非常に重要な要素になります。
いつまでも水が引かない(塗った材料が乾燥しない)、乾燥がはやくブツが出る、など施工中の問題が起こります。
そんな時でも「中塗り土」の下地は、程よく下地が吸水し、長時間タンクのような役目で下地に水を保水し、「島かべしっくい」を押さ込む場合も、ゆっくりと蒸発しながら水不足を補ってくれます。なので、漆喰を塗って、結構時間が経っても、鏝が通せる、鏝押さえができます。
土壁下地を作るのには、工期が長く、手間はかかりますが土壁と漆喰の相性は抜群で、相乗効果により、建物を長年守ってくれます。
◇現代の様々な下地に対応する漆喰専用下地材
ただ、確かに「中塗り土」下地は良いのですが、現実的じゃないですよね・・・
近年では、そのようなことも言ってられないので、「島かべしっくい」専用の下地材の開発も進み、比較的様々な下地に対して漆喰の施工が出来るようになってきました。
例えば、石膏ボード(プラスターボード)にも美しく漆喰が塗れます!
例えば、コンクリート下地にも漆喰が塗れます!
このように「島かべしっくい」専用の下地材の開発や、各種下地に対しての施工方法も当社で確立してきました。
その他土壁以外で「島かべしっくい」の下地として大事なポイントは・・・・
① アク、シミが出ない処理をする事!漆喰は、アク、シミが出やすい材料です。
② 歪みやたわみが無い事!手で押して曲がるような下地では割れてしまいます。
③ 不陸が無くフラットである事!漆喰はうすく塗る物です。場所によって、塗り厚が違うと水引き(乾燥スピード)が変わり綺麗に仕上りません。
漆喰と現代建築の融合を目指し、近畿壁材は今後も研究を進め、漆喰の新たな可能性を探します。
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