圧倒的な貫禄!漆喰の掻き落とし!
□はじめに~漆喰の掻き落としとは 掻き落とし工法は、歴史ある左官工法の一つです。白セメントと寒水石を混ぜたものを塗付け、その後剣山やワイヤーブラシ等で表面を荒し(掻き落とし)仕上げる工法です。表面の凹凸もあり骨材のサイズなどで様々な表情や顔料による着色で幅広いデザインができることから、和風住宅、洋風住宅に関係なく住宅外壁や外構塀などに多く使われてきました。 本来、漆喰壁は鏝で押さえることでその表面の強度が増すことや、薄塗りで乾燥スピードが遅いことなどの理由で厚塗りはもちろん、掻き落としは不可能とされてきました。しかし、弊社開発の「漆喰蔵直し」を利用することでセメントを使わない漆喰の掻き落としが可能となりました。 漆喰を使うことで高い調湿機能や強アルカリによる抗菌性、断熱・防音など様々な機能性能と掻き落としの凹凸感と重厚感のあるデザインが実現しました。 |
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漆喰の掻き落としは、「高級島かべ20kg」に「蔵直し4kg」と砂(骨材)30kg~40kg程度配合します。骨材は、左官砂や寒水石など4㎜程度までの大きさの骨材なら色々な物が利用できます。
高級島かべ(漆喰)を使うのは、掻き落とした後、麻すさが目立ちにくいことから推奨しております。もちろん島かべしっくいでも可能です。
◇漆喰の掻き落としの主材として利用する高級島かべ
① 配合の目安~淡路島の砂を使った工法の場合
使用材料 | 配合量(目安) |
高級島かべ | 20kg/1袋 |
漆喰蔵直し | 4kg/1袋 |
左官砂(淡路産) | 40kg |
② 混錬は、タライミキサーでも可能です。
高級島かべ20kg、漆喰蔵直し4kg、左官砂40kgを空合わせし、その後水で練ります。 厚付けを行うので、少し固めで練って下さい。 |
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③ 適応下地
■モルタル「モルタルは、軽量モルタルなど表面を木鏝で粗し、乾燥後城かべシーラーを塗って下さい。
■中塗り土「完全乾燥し、櫛引や木鏝で表面を荒してください。
④ 塗付け
塗付けは、10mm以上の厚みで塗付けます。表面は、金鏝でしっかりと押さえて下さい。
⑤ 乾燥(養生)
セメントの掻き落としとは違い、漆喰の場合は硬化が遅く掻き落とすまで余裕があります。
塗付け後翌日に掻き落としすることができますので、12時間~20時間後に掻き落とすことができます。
夏場など乾燥が早いと思われる場合は、当日に行うか、マスカなどを壁面に貼り付け、養生してください。
⑥ 仕上げ(掻き落とし)
表面が締まり、剣山やワイヤーブラシの目詰まりが無い程度に固まったら表面を掻き落とします。
ムラの無いように丸く円を描くように掻き落としていきます。
⑦ 完成
養生は、完成後1週間程度雨などに当たらないよう乾燥させて下さい。
⑧ 撥水処理
掻き落としは外部施工可能ですが、汚れやカビが気になる場合は、完成後島かべ撥水剤の塗布をお勧めします。
■ 施工時期は、昼夜気温5℃以下では行わないで下さい。
■ 漆喰に蔵直しを混入した場合、練り置きは出来ません。使う分だけを練って下さい。
■ 混練り時、必ず空合わせを行ってから水で練って下さい。
■ 掻き落としは、2~3mm程度掻き落とします。必ず塗付けは10mm以上行って下さい。
■ 掻き落とし器やワイヤーブラシが目詰まりを起こす場合は、まだ早いのでもう少し乾燥させて下さい。