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2021/09/10(金曜日)大直し(斑直し)やってみた

荒壁 土壁 重吉
先月の社内勉強会で塗った荒壁下地に貫伏せ大直しを行いました。
出来栄えは社員さん全員顔を見合わせながら 「ん!・・・・ま、素人やし・・・中塗りで直しましょか・・・」 「こんなもんでしょ」てな感じです。
配合は、
表面に塗った土は、淡路中塗り土バケツ1、淡路産左官砂バケツ1.5、淡路産マルナカすさバケツ1 (すべて容積)

1人1枚練習でみんな泥んこになりながら完成!
土壁 荒壁
最初土バケツ1に左官砂2でやってみましたがサクサクで塗り難かったように思います。
貫伏せは長藁で行いました。

このセメントみたいな物は、前回荒壁で残った腐り土・・・だいぶ臭い。
良い色になりましたよね。
荒壁 土壁 腐り土

完成!表は中塗り土、中は腐り土2か月物。
次回社内勉強会は・・・
6月29日月曜日・・・淡路中塗り土を検証します。
≫前回の勉強会はこちら・・・

荒壁 土壁 

2022/09/10(土曜日)漆喰は塗っちゃダメ!ラスカットパネルや無塗装サイディング!外部ボード系下地に漆喰は施工しないでください

何事も下地が大事!漆喰割れますよぉ~


 

弊社カタログやホームページでもご案内しておりますが、ラスカットパネルや無塗装サイディングなどの外部ボード系下地には島かべしっくいが割れる為、施工できません。
まだ知られていない方もいるようで「漆喰が割れたんです」と言うお問い合わせの中で、下地をお聞きすると外部ボード系下地の上に施工している場合が結構あります。

ではなぜ漆喰が割れるのでしょうか?外部ボード系下地は弾性下地になり、下地の動きがあるからです。特にジョイント部分はよく動きます。
下が動くからその上も割れる、考えてみれば当たり前なのですが、それが近年当たり前ではなくなってきているのも理由としてあると思います。

補修割れBEFORE

当たり前でなくなったのは弾性系鏝塗り仕上げ材の登場です。
上塗り仕上げ材に弾性力を持たせ、下地が動いてもその動きに追随できる為、割れないのです。わかりやすくお伝えするとサランラップの原理です。サランラップは伸ばしてもなかなか切れないですよね?それが弾性系仕上げ材です。
この仕上げ材の登場で、外部ボード系下地には同じ塗り壁材なのだから、漆喰も施工ができる!と考えておられる方もいるようです。

しかし、漆喰は伝統的な建築仕上げ材で、原料は自然素材のみで製造されており、弾性力を持たせるための化学合成樹脂などは含まれておりません。
また、漆喰壁の主成分となる消石灰は、元は石灰岩という石から製造されており、漆喰は塗りつけ後、空気を吸ったり、吐いたりを繰り返しながら、元の石に戻ると言う性質があります。石は硬いですよね?このような理由から漆喰は弾性力は無いんです。だから下地が動くと割れます。

漆喰壁は自然素材、無機素材で安全・安心な壁材ですが、それゆえの性質もご理解いただき施工していただければ、割れに関するリスクは減るのではないでしょうか。

塗り壁材である以上、弾性系仕上げ材も漆喰壁も絶対に割れない!という方法はありませんが、各材料の特長や性質を知ることで割れにくくする方法はあるのでご理解いただければと思います。

★その他漆喰下地関連ブログはこちら・・・

<<住宅外壁に漆喰を塗る場合は何が良い?


<<内壁ラスボードに漆喰を塗る場合はどうするの?


<<RCコンクリート下地に漆喰を塗るには?


<<古い壁を漆喰に塗り替える場合の下地はどうすればいい?


<<内壁石膏ボードに漆喰を塗る方法とは?


<<漆喰を塗る下地は何が良いの?

 

塗り壁の下地でお悩みの方はご相談ください!

2022/09/10(土曜日)漆喰に使われる海藻糊販売!海藻糊はこんなに優秀なんです。

日本伝統の漆喰壁に使われる海藻糊販売!


漆喰は主原料の消石灰と糊材とすさ繊維で出来ています。後は用途に応じて骨材が入ります。
今日はその中の糊材に使う海藻糊のお話です。

日本では、独自の薄塗りで押さえて真っ直ぐ仕上げる為に、海藻糊を添加し塗る文化が広がりました。
海藻糊には「銀杏草」「つのまた」「ふのり」等があり、これらは海藻の種類です。厳密に言えば銀杏草はつのまた属なのでつのまたの親戚ですね。

こうした海藻糊の一番大きな役割は、材料の保水性を高めて作業時に水不足にならないようにする事です。水不足になるとドライアウトがおきて剥離したり、強度不足になったり、薄く塗る事が出来ず厚塗りになりクラックが入ったりと様々な不具合に繋がります。

次に材料の粘性調整にも役立ちます。粘すぎると真っ直ぐ塗り押さえる事が困難になります(樹脂が入ると押さえれなくなるのはこの為です)。粘性が足らず、サクすぎると作業時に鏝板から落下したり作業が困難になります。保水と粘性の面で日本の漆喰に丁度いい塩梅にしてくれるのが海藻糊になります。

さらにあまり知られていない?特徴をご紹介します。
海藻糊は初期段階での付着力(接着力)を高めてくれます。

現代建築では様々な下地への漆喰施工の希望があります。モルタルの上、セメント系の下地材の上、土の上等々・・・漆喰ではない性質が異なる材料の上に漆喰を塗る時はどうしても剥離の危険性が高まりますし、特に大壁工法では、一面が大きく下地の揺れも大きいです。風でも揺れますし、車の振動でも揺れます。そうした時に下地と漆喰が離れてしまい剥離になってしまう事もあります。

そういう場合に海藻糊の濃い漆喰材料を一度下地にしごき塗りし、従来の漆喰材料を追っかけ塗りすることで下地とがっつり接着した塗り壁になります。引き糊工法といいますが、極端にいうと消石灰を海藻糊の煮汁だけで練ったものをしごき塗りすれば接着力がすごい漆喰になります。もし漆喰だけ剥離してしまった等のご経験がある方は、是非引き糊工法をご検討ください。

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