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2021/09/21(火曜日)土壁に混ぜる藁すさ:あく抜き藁すさとひだしすさのご紹介!

あくぬき作業をした希少な藁すさ


今回は、当社の超売れ筋の「あく抜き藁すさ」と「ひだしすさ」についてのご紹介を行います。

ひだし

これら2商品は、発売から30年以上経つロングセラー商品ですが、なにぶん地味であまり目立たない商品なので今回はご紹介させて頂きます。
藁すさ自体あまり使われない特殊な製品ですが、土壁には絶対必要な物でもあります。

【藁すさ】は日本の伝統的な左官材料で、通常土壁に混入されるものです。木舞下地の荒壁から大直し、中塗り、切返し仕舞いから上塗りである糊差しや水捏ねに至るまですべてに利用され、種類も大きさも様々です。伝統的には下地に近いほど大きい物を使用するようです。日本での歴史は大変古く日本最古の法隆寺でもその使用はすでに認められており稲作が日本で行われるようになり土が建築に使われだしたころからすでに混入されていたのではないかと考えられています。昔から国内の稲作農家は多く藁を利用した製品も多く作られていたため、その古材は安価で量も多いことから日本全国で造られ使用されていたと考えられます。このような藁すさも近年の建築様式が徐々に乾式工法に変わりはじめ需要も激減し製造しているところも少なくなってきましたが、当社では少ないながらもまだまだ需要もあり数種類のわらすさを製造・販売しています。 製造方法は昔から変わらず採取した稲藁を水に浸して十分灰汁を抜きよく叩いてほぐし、必要のない節を除去しよく乾燥させ必要な大きさに切断し袋に詰めます。中塗りすさなどは古くなった畳を細かくほぐしよく乾燥させ大きさをそろえ袋に詰めます。原料となる稲藁は刈り取ってすぐのものは水分を多く含み張りがありほぐれにくく灰汁もよく出るため古いものを利用するほうがよいとされています。

当社のあくぬき藁すさとひだしすさは、長期間水にさらしアクを抜いています。
下記の写真は、あく抜き藁すさや、ヒダシすさの粉砕前の藁すさです。_DSC2051
これはこれでいい感じの「ぶつぎりすさ」ですね。

_DSC2039 _DSC2038
上の写真は、当社の藁すさの原料・・・あくを抜いて天日で干してから粉砕します。
ひだしすさは、切り返しすさとも言い、切返しは中塗り施工後行い、上塗り前に一度塗って置くもので高級工事ではこのまま何年も放置して時期が来たら上塗りを行うこともあります。最近では切返しを糊差し同様に一つの完成とすることもあるため仕上がりの美しさも求められているため、これらに混入されるすさは上品な仕上がりとあまり灰汁のでないものが条件となる。『あく抜きわらすさ』『ひだしすさ』がその条件を満たしています。

わらすさ(中) わらすさ(中)2
上記の写真は、あくぬき藁すさです。
わらすさ(大) わらすさ(大)2
上記の写真は、ひだしすさです。

ご興味がありましたらお問合せ下さい!

 

 

 

2021/09/18(土曜日)外壁に土壁|水を弾く土壁って面白くないですか!|土壁販売

島かべ砂漆


土壁デザイン|土壁で機能性ある新しい価値を創りませんか?


 

外壁のリフォームやリノベーションに使える土壁を目指して|左官仕上げ

和モダン建築、海外のお客様をお迎えするニーズが高まり、建築デザインも今までにない新しいものを常に求められるようになってきました。

当社でも土壁を通じ、新たなデザイン壁を提案し設計士様、施工業者様の多様化するニーズに応えております。

 

外壁の土壁

中でも外壁の土壁に関する要望は多く、外壁にも塗れる土壁の提案や、土専用の撥水剤の開発など進めておりますが、

この度、仕上げ材の撥水技術を応用し、土壁風の仕上げ材が完成しました。

外壁に求められる性能は・・・

やはり雨による劣化、カビや汚れ、耐候性など求められ、実際土壁では難しいと考えられています。

そこで、今回当社の外壁材「キープウォール」の技術を活かした土壁調の仕上げ材を開発しました。

 

キープウォールは、外壁の漆喰ではどうにもならない「カビ」や「汚れを」防ぐ超撥水の仕上げ材です。

純白とクリームの2色で住宅の外壁を漆喰調で価値あるデザインにしてくれます。

この高い性能のキープウォールの性能機能を活かした土壁が完成です。

 

>キープウォールの詳しい情報はコチラ・・・

 

土壁の撥水にこだわる!

外壁の汚れやカビの原因は「雨水」によるものが多い、そんなことからやはり外壁材に求められる性能の撥水は重要となる。

高い撥水、防カビ性能を付加しました。

 

土壁の意匠とデザインにこだわる!

土壁調と言っても、見た目が土壁でなくてはいけない。

そこにこだわると、なかなか難しい!

樹脂系仕上げ材はどうしてもテカリや独特な肌面(仕上がり面)となり土壁には見えない。

巷にある塗料系土壁風仕上げ材もお世辞にも本物の土壁を知る当社から見れば残念ながら土壁には見えない。

どうだろうか?決して樹脂系、塗料系に見えない仕上がり!

・・・土は全く入っていないが!

 

施工性にこだわる

左官仕上げ、左官材料としての目的は施工性も重要である。

半製品とも言われる左官材料、メーカーから出荷時点では完成していない。完成させてくれる左官職人さんがいてこその完成である。

その製品の作業性が悪ければ本末転倒である。

施工性に関しては、塗りやすいと思う。

 

素材にこだわる

土壁に使われる素材は、昔から土・藁・砂・海藻糊である。

土は使っていないが、意匠・デザイン的に藁すさは外せない。

しかし、藁すさも外部では腐食する・・・

この度、この藁すさにコーティングすることで腐食をさせないようにしてみた。

この技術は、外壁用藁すさとして販売も考えている。

 

土の色にこだわる

もちろん、土は使っていない以上土のあの素晴らしい素朴な色は出せない!

そこで、長年土を見てきた当社が使ったのは、壁カラー土色!

本物の土の質感が出せる新しいカラーだ。

現在5色、土カラーは販売している。

>壁カラー土色!土壁色の顔料

 

土壁外壁の新しい提案!ご興味のある方は、下記よりお問合せ下さい。

2021/09/18(土曜日)中塗り漆喰って何?砂漆喰って何?


中塗り漆喰とは、砂や寒水石を入れた厚く塗れる漆喰です


 

よくお客様にお問合せ頂くのが、「砂しっくい仕上げってかいてあるけど・・・?」とか「中塗りしっくいの上に上塗り?・・・中塗りしっくいって何?」

などのご質問を頂きます。

たぶん、各社解釈や答えは違うかもしれませんが・・・土屋重吉では【中塗りしっくい=砂しっくい】で同じ物と考えております。

砂しっくいとは、漆喰の中に砂や寒水石(炭酸カルシウム)などが入った漆喰で、砂が入っている分厚く塗れるのが特長です。

凸凹をまっすぐにする漆喰

漆喰の中塗りに求められるのはやっぱり真っ直ぐなフラットな下地なので、モルタルや、石膏プラスターなどで凸凹している下塗りにはこの砂しっくいで真っ直ぐにする必要があります。

もちろん、漆喰下地として真っ直ぐするのが中塗り漆喰の目的であれば、絶対に砂が入っている必要は無いですが・・・

漆喰に砂を入れて「砂しっくい」にすることで、凸凹の下塗りを真っ直ぐにする!という役目になります。

日本伝統の漆喰壁があれだけ真っ直ぐにフラットに施工できるのは、やはり中塗りの精度も重要なんですね。

中塗りの漆喰は、砂を入れることで厚く塗れ仕上げフラットにするんです。

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