近畿壁材 | 匠に役立つ塗り壁ブログ
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2022/03/15(火曜日)伝統の左官仕上げ|大津壁の素材(原料)について

素材は色土・石灰・すさの3つ


おさらいになりますが、大津壁とは色土(浅黄土・黄土・白土など)と消石灰や貝灰を混ぜ、つなぎ材として麻すさや紙すさを加え、水で練ったものを上塗り仕上げした壁です。漆喰などとは違い糊は入っておらず、施工には高い技術が必要になります。

石灰を混ぜるため、大津壁は漆喰のように思っている方が多いようですが、素材としては色土の方がはるかに多く使用するため、実はどちらかと言えば土壁になります。

そんな大津壁の中で一番の割合をしめる「色土」ついて少しお話します。

一番素材として多く混ぜる、使用するのが「色土」になりますが、この色土はなんでも良いわけではありません。
とは言え、現在は採取できるところも限られ、色土自体の希少価値も年々高くなっているのですが・・・

すいません!余談でした!

大津壁に使用する色土は土物砂壁とは違い、粘土分がより多いものが良いされています。
具体的によく使用されるものをご紹介すると、弊社がある淡路島の浅葱土、京都の黄土、岐阜の白土などは、昔からその土の色と粘土分が高い特長を活かし、浅葱大津、黄大津、白大津などと言われております。

また、大津壁仕上げの塗り厚は2㎜程度と薄いため、粒度が粗い土は使用できません。篩いにかけ、粗い部分を取り除いた、きめ細かい色土のみ使用するこができます。

このように「色土」と言っても大津壁の素材として、クリアしないといけない課題があるので、さらに希少価値が高くなります。

当社には篩い分けし、そのまま大津壁の素材としてご利用いただける各種色土を販売しております。

■大津壁にすぐ使える色土はこちらから・・・

大津壁を見かけることは少なくなりましたが文化財補修の現場や、着色剤(顔料)とは違う、石灰の白色がまざった素朴で優しい表情から選ばれる方も居ます。

 

その他、大津壁の関連ブログは下記のバナーをクリック!

 

伝統の左官仕上げ|大津壁を施工する場合のポイント

 

もし大津壁施工のご依頼を受け、素材でお困りの方がいればお問わせください。

2022/03/12(土曜日)左官材料が塗りやすくなる糊材|MC(メチルセルロース)とは?

 

MC(メチルセルロース)は、漆喰や土壁の粘性を調整!

 

左官材料は、「塗りやすい」「塗りにくい」の個人差があります。

当社の塗り壁材料も、作業性がよくなるように入念に研究開発してきました。

ですが、塗り壁材料はやはり感覚の世界、プロの職人さんは自分の好みにあうよう作業性を高める方も多くいます。

そこで使われるのが、今回ご紹介する「塗り壁粉末糊~メチルセルロース」です。

 

当社の「メチルセルロース」はこんな材料!

 

プロの職人さんの間では当たり前のように活用されているMC(メチルセルロース)。

当社の2種類のメチルセルロースをご紹介。

 

まずは、一般的に使われている粘性の【メチルセルロース 汎用品】

この製品は、マポローズやメトローズといった糊材と同じような粘性を持っています。

少し粘性が足らない材料や、夏場の水引が激しい箇所への施工におすすめです。

 

次に少し高級な高い粘性の【メチルセルロース 高粘品】

この製品は、「水量を増やしたくない!」「粘性だけを高めたい」そんな方におすすめです。

高粘品は、汎用品と用途は同じですが、より粘性が高く少量の混入でも力を発揮してくれるMCです。

 

MCは、塗り壁材料の粘性を調整し、作業性をよくする糊材です!

 

メチルセルロースを使う場合は、使い方や材料によって「汎用品」と「高粘品」を使い分けることをおすすめします。

 

2022/03/05(土曜日)外壁に土壁が塗れるの?!土壁を雨から守る撥水剤

 

実は、土壁は雨で流れるので外壁には撥水剤が必要!

 

従来の土壁は、外壁に塗ることはありませんでした。

それは雨(水)が原因で、壁が流れてしまうからです。

伝統的な建築では、外壁の場合は土壁が直接雨に打たれないように、漆喰を上に塗って仕上げるのが一般的でした。

ですが現在では、デザイン性で土壁の素材感が気に入り、外壁にも土壁を塗りたいというお客様が増えてきています。

 

外壁に土壁で仕上げる方法!

 

外壁に土壁を塗るには、雨に直接当たらないように保護する必要があります。

そのためには、土壁専用の撥水剤「土守」をご利用ください。

土守の撥水力は高く、外壁に土壁を塗っても安心です。

 

実際に土守の撥水力を検証!

こちらの画像の上の部分が、土守を塗布していない土壁で、画像の下の部分が土守を塗布した土壁になります。

画像の通り、土守を塗布していない部分は、雨がしみ込んで変色しました。

これが何度も繰り返されると、土壁が雨に流されます。

ですが土守を塗った部分は、まったく濡れた表情もなく、土壁を保護しています。

 

土守は、土壁の表情を変えません!

通常、撥水剤というと溶剤系で出来ているので、ローラーや刷毛で塗った後に濡れ色に仕上がり表情が変わりやすくなります。

ですが検証結果でもわかるとおり、土守は土壁の表情変えることなく仕上がるので、デザイン性にも優れています。

検証結果から土守は、撥水力が高く、土壁の表情も変えない優れた撥水剤ということが分かります。

外壁の土壁施工は、ぜひ「土守」で保護してください!

 

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