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2024/08/21(水曜日)海外のカフェに訪れたような空間づくり

海外から入ってきた仕上げ方法でリアルに表現

 

この度オーダーの依頼をいただいたのは、カフェ経営をされているオーナー様。これから新店を増やしていくにあたり、店内の雰囲気を変えたいと思いながら、webでヒントを探していたそうです。

どのような雰囲気にしたいのかというと、本当に海外のカフェに訪れたと感じる空間。そうすることで、来ていただいたお客様が非日常感を感じ、よりリラックスして、食事、お茶を楽しんでもらえると思ったからです。

 

 

そんな時、オーナー様の目に留まったのが当社ホームページに掲載されている下記のデザイン壁。

 

 

このデザインをご希望のカラーに調色して、カフェに採用したいとの依頼です。
さすがオーナー様だなと感心しました。なぜならこのデザイン壁をつくる施工方法は、明治時代に海外から入ってきた塗り方になるためです。
なので、昔の建築をそのまま活かし、リフォームを繰り返しながら、継続してその建物を利用しづつける文化が根付いている海外では、実際にこの方法で施工しているカフェもあると思います。

 

デザインだけなく使用場所や環境も考慮しながらの研究・開発

 

依頼いただき、早速研究・開発をはじめましたが、難しい問題がありました。

まずは施工する下地への壁材の定着です。
本来これだけ凹凸と厚みある塗り壁を施工するには、材料の重量が重くなるため、下地は食い付きがよく、重い材料にも耐えうる強度でなくてはなりまん。
しかし、この度依頼は板状の下地に施工することが確定しているので、板状下地で強度ある下地づくりと、壁へしっかり定着させるための方法も確立する必要がありました。

当社のオーダー壁研究・開発はそのデザインを実現するだけでなく、施工する場所や環境に合わせ、材料や施工方法(やり方)を確立します。
また、施工方法に関しては実際に現場施工する業者様と共有し、施工前に施工レクチャを行います。

もうひとつの難題は色合わせでした。

 


オーナー様はかなり強いこだわりをお持ちでしたので、微妙な色調整を繰り替えし行い、実物サンプルの提出は5度にもおよび、最終的にご納得いただきました。塗り壁材は施工して乾燥後に正式な色になるので、実は大変な作業です。

そんな難度をクリアし、オーナー様にご採用いただいた壁が下記になります。

 

 

当社では淡路島の「土」を素材にした壁材や床材で、お客様の建築イメージ、コンセプト、ニーズに合う空間デザインをご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな材料、仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

 

■オーダーメイド塗り壁について 詳しくこちら・・・

 

2024/08/19(月曜日)力強い素材感と上品さをあわせ持つデザイン壁

土壁の良い特徴を残しつつ、上品さも表現

 

オーダーのご相談いただいたのは店舗オーナー様。ご相談を受けた店舗は個室でゆっくり食事を愉しめる創作和食店。オーナー様がイメージした空間は「茶室」

 

 

ただし、「茶室」を表現しただけではインパクトに欠けるので、落ち着きや上品さを感じるだけでなく、素材感があり、一度訪れたら忘れない印象に残る空間。
落ち着きある雰囲気を出したいので自然を感じる素材を使用して欲しい、しかし、飲食店なので自然を感じるがポロポロと落ちたりしない表面強度も実現して欲しいとの要望です。

 

相反するデザインを表現できるかが重要課題

 

ご相談いただき研究、開発をすすめましたが、難しかったのが、相反するデザインになる「上品さ」と「力強い素材感」の両方を感じる実現です。

落ち着きと上品さを求められる「茶室」には通常「土壁」を採用していることが多く、その表面は滑らかできめ細かく、「土壁」の素材感があまり際立たないように仕上げていることが多いです。
そのような「土壁」の仕上がり表面にどのように「力強さ」を加えるか非常に悩みました。そこで、思い至ったのが「土壁」特有の割れをデザインに取り入れること。
しかもその割れは、大きな割れではなく、小さく割れになるよう試験し、材料を調合しました。

 

 

ただ、小さく、一定に割れるだけではインパクトに欠けるので、施工試験を何度も行い、壁一面の中で小さく割れる部分と大きく割れる部分がランダムに表れるような施工方法を確立しました。

このような研究、開発を行い、お客様に提出し、採用になったデザインが下記になります。

 

 

当社では淡路島の「土」を素材にした壁材や床材で、お客様の建築イメージ、コンセプト、ニーズに合う空間デザインをご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな材料、仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

 

■オーダーメイド塗り壁について 詳しくはこちら・・・

 

2024/08/17(土曜日)隆起した大地をイメージした壁

山肌、岩肌をそのまま壁にしたようなデザイン

 

オーダー塗り壁のご相談いただいたのは海外の建築デザイナー様。

ある建築モニュメントの設計に携わっており、クライアント様と何度も打ち合わせし、決定したコンセプトは「クライアント強み、らしさが伝わる大自然を感じる空間」。
そのコンセプトよりたどり着いたイメージが、「隆起した大地をそのまま利用したような建築」です。わかりやすく言うと、山肌や岩肌を塗り壁で表現して欲しいと言うことです。

 

 

ただし、この依頼にはその他クリアしなければ難題も多く、

「確定しているコスト内での材料選定と施工費」

「内部、外部、天井も施工し、総施工面積は1500㎡以上」

「下地の大半はアクが出やすい木が材質の下地」

など、デザイナー様がイメージしているデザインの実現だけでなく、材料コストを抑えつつ内外部に使用できる耐久性、材料の施工性や作業性のスムーズさ、最適な下地処理も考えながらの開発になりました。

 

デザイン実現だけではない開発

 

材料コストと耐久性に関しては素材から選定する必要があります。コストとのバランスを取りながら、耐久性の実現も必要なため、何度も調合し、試験しました。

施工コストに関してはイメージしているデザインを実現するための施工方法です。
いくらデザインが依頼主様のご希望に見合うものでも、施工に手間がやり方では1日に施工できる面積が少なくなり、結果施工費が高くなります。
施工方法はできるだけ素早く、ご希望のデザインになること考慮し、ここに関しては実際に現場で施工していただく左官様にも参加いただきながらすすめました。

 

 

下地処理に関しては過去の実績より、一番アク止め効果が高い処理方法で試験を開始しましたが、少しアクが出た部分もあったので、過去の下地処理をさらに見直しました。

 

これらをすべてクリアしながらデザインナー様へサンプルを提出し、採用に至ったデザインが下記になります。

 

 

当社では淡路島の「土」を素材にした壁材や床材で、お客様の建築イメージ、コンセプト、ニーズに合う空間デザインをご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな材料、仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

 

■オーダーメイド塗り壁について 詳しくはこちら・・・

 

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