近畿壁材 | 匠に役立つ塗り壁ブログ
MENUメニュー

匠に役立つ塗り壁ブログBLOG

「塗り壁デザイン」の記事一覧

2024/09/03(火曜日)格式の高さを感じる和空間

インバウンドに向ける日本らしさを感じる特別な空間づくり

 

依頼いただいたのは設計士様。インバウンドのお客様が増えた、和風インテリア雑貨店、リノベーションのご相談です。

店舗オーナー様のご要望は「外国人の方に格式の高さと、日本らしさがしっかり伝わる空間」です。

日本らしさというキーワードから、設計士様は日本の伝統工法を取り入れようと思いつき、採用しようと思ったのが「版築(はんちく)」

 

 

■伝統工法「版築」くわしくはこちら・・・

 

しかし、「版築(はんちく)」は壁に塗り付ける(壁に塗っていく)ような施工方法ではありません。

そんな伝統工法「版築(はんちく)」を壁に塗る工法でリアルに表現して欲しいとうのがこの度の依頼内容でした。

 

塗り厚と壁への接着の問題

 

依頼を受け研究、開発がスタートしましたが、難しかったのは厚みと壁への接着力の両立でした。

「版築」をリアルに壁で表現するとなると、うす塗りでは表現でません。理由は「版築」には粗く大きなゴツゴツした砂利が表面に見えるのが特徴だからです。

なので、粗く大きな砂利が塗った壁材の中に入り込む(沈み込む)程度の厚みが最低でも必要になります。

 

 

しかし、厚くすれば当然壁材の重量が重くなるので、塗った時壁から垂れてしまい、しっかり壁に定着しません。

そんな壁材をフラットで滑らかな表面の「石膏ボード」にしっかり定着させる必要があります。

「版築(はんちく)」をリアル表現するための厚塗りと壁への定着の両立、ここが一番の難題でした。

 

そんな難題をクリアし、設計士様にオーナー様とのお打ち合わせで使用する、当社が提出したサンプルが下記になります。

 

  

 

設計士様との事前のお打ち合わせで、オーナー様は本物の「版築」画像はいくつか見ていたので、どのように仕上がってくるか楽しみだったそうです。

サンプルを見てOKをいただきました。

当社では淡路島の「土」を素材にした壁材や床材で、お客様の建築イメージ、コンセプト、ニーズに合う空間デザインをご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁や床の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな材料、仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

 

■オーダーメイド塗り壁について 詳しくはこちら・・・

 

2024/08/31(土曜日)祠(ほこら)のような空間で非日常を味わえる別荘

日常生活では経験できない特別感ある空間

 

依頼いただいたのは建築デザイナー様。あるクライアント様から貸別荘の設計をお願いされ、その貸別荘に合う素材のご相談です。

クライアント様とデザイナー様の打ち合わせで確定していたコンセプトが「訪れる人に癒しを与え、非日常も感じれる空間」です。

このコンセプトをお聞きし、当社が提案させていただいた素材が「土」です。「土」や植物の緑など、自然由来のものは癒しとやすらぎ、落ち着きを空間にもたらすからです。

 

 

では「土」で非日常を味わうことができるにはどうする?というお話になり、デザイナー様より「祠(ほこら)のような空間にしたら非日常を味わえるし、貸別荘としても個性があって面白いよね」とご意見をいただき、祠のような空間を実現できるデザインを「土」で表現するオーダーの依頼をいただきました。

 

経年劣化(エイジング)感と強度の両立

 

研究・開発をすすめる上で大変だったのは祠を表現するためのデザインと強度の両立でした。

デザインは経年劣化し、少し風化した「土」の再現です。例えば同じ「土」の壁でも、茶室の壁のような土壁では上品な仕上がりになり、祠のような空間は表現できません。

祠を表現するには劣化し、少し表面が削られ土壁の素材が見え、凹凸した仕上りにする必要があります。しかも、この度の現場は祠を表現するため内壁と外壁、どちらにも土壁を採用します。

 

 

経年劣化(エイジング)感を出した仕上りで外部の雨風に対応できる耐久性や強度。この両方を成立させることが難題でした。

 

試験を繰り返し、難題をクリアし、お客様に提出させていただいたサンプルが下記になります。

 

 

 

外部に使用する耐久性は問題ありませんが、これだけ凹凸があると汚れの問題があるので、外壁のみ塗布感が出ない撥水剤をご使用いただく提案をしました。

このサンプルで施主様と打合せをしていただき、採用が確定したので、これから施工していただきます。

当社では淡路島の「土」を素材にした壁材や床材で、お客様の建築イメージ、コンセプト、ニーズに合う空間デザインをご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁や床の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな材料、仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

 

■オーダーメイド塗り壁について 詳しくはこちら・・・

 

2024/08/29(木曜日)ライトアップしインテリア家具が主役になる空間づくり

ライトアップと家具のイメージに合う壁で空間を彩る

 

依頼をいただいたのは、オーダーインテリア家具を扱う店舗オーナー様。

店舗リフォームを検討しており、家具がより引き立ち、主役になる空間にしようとの想いから、スポットライトを取り入れることは決めておられました。

しかし、それだけでは理想としている空間づくりには弱いので、スポットライトとの相性がよく、オーダー家具のイメージとマッチする壁にしたいとのお考えをお持ちでした。

 

 

オーナー様の家具は非常にシンプルでシックなものが多く、しかもオーダーなのでワンランク上の高級感あります。その家具のイメージとライトアップ空間に合う壁なのでカラーは「黒」を採用することは事前の打ち合わせで確定しました。

 

濃い色は色ムラに細心の注意を払う

 

打ち合わせ内容を元に開発、研究を始めましたが、難しかったのが色試験です。「黒」だから簡単じゃないの?と思う方も居るかもしれませんが、「黒」にするのは簡単にですが、問題は色ムラです。

塗り壁材料は乾燥スピードの違いで色が薄くなったり、濃くなる色ムラが発生します。乾燥スピード違いは大きな面積を施工すれば必ず起こり得ることで、理由は例えば窓際や通路など風よく通る場所と通らない場所など、施工環境上、乾燥スピードが変化してしまう条件が実際の施工現場ではあります。

しかも、色ムラは濃いカラーの時の方が当然目立ちます。この度はグレーでは無く「黒」のため、かなり濃いカラーで、色ムラがでないように調合するのが大変でした。

 

もうひとつは表面強度。インテリア家具がもし当たる事があっても削れない程度の強度は必要になります。しかし、強度ある素材を使用しれば色ムラのリスクも高くなるため、色ムラのリスクと表面強度のバランスを取りながら、試験を繰り返し行いました。

 

そのような難題をクリアし、お客様にサンプル提出したデザイン壁が下記になります。

 

 

ご希望の「黒」で、ライトアップすることで陰影ができ相性が良い、大きな凹凸がデザインにしました。

サンプルをご確認いただき、オーナー様は感動してくださり、採用が確定しました。

当社では淡路島の「土」を素材にした壁材や床材で、お客様の建築イメージ、コンセプト、ニーズに合う空間デザインをご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁や床の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな材料、仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

 

■オーダーメイド塗り壁について 詳しくはこちら・・・

 

匠に役立つ塗り壁ブログ

CATEGORYカテゴリー

ARCHIVE月別アーカイブ