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「使い方のご提案!」の記事一覧

2021/09/12(日曜日)漆喰のパターンと意匠はどのように作るか!島かべしっくいの漆喰パターン一例

漆喰のパターン仕上げ!島かべしっくいパターン仕上げについて

 

■島かべしっくいを使ったパターン仕上げについて

島かべしっくいや高級島かべ、島かべカラー漆喰など本漆喰を使った洋風パターン仕上げが可能です。
漆喰は、押さえてフラットにすることの美しさもありますが、様々な漆喰パターン仕上げでお客様のご要望に合わすこともできます。

 

■島かべしっくいパターンで施工した住宅

最近では標準にもなってきた住宅の内装漆喰仕上げですが、デザインに関しての要望は多くなっています。
パターンを増やすことでお客様の選択肢が幅が広がります。

☆リビングにも漆喰 ☆書斎にも漆喰 ☆寝室にも漆喰

 

■豊富な塗り壁パターンで仕上げのバリエーションを広げる

① パターンの付け方
② パターンの概要
③ 使用箇所など

ラフパターン  

① 少し厚めに塗付け、鏝で模様をつけながら仕上げます。
② いわゆる漆喰の塗りっぱなしのパターンです。
③ 洋風外壁や外構の塀や門柱などによく使われます。

鏝跡ランダム  

① 鏝の先で細かくパターンを付けます。
② 漆喰の表面積が増え、調湿効果が高まります。
③ トイレや水回りのパターンとして使われます

素手パターン  

① 鏝でフラットに塗付け、その後ゴム手袋などを着用し手で模様を付けます。
② 天井面や細かい場所に向いています。
③ 子供部屋や寝室へのパターンとして使われます。

骨材ふき取りパターン  

① 骨材(砂や砂利)を入れた漆喰を塗りその後スポンジ等で表面をふき取ります。
② 混入する骨材でデザインが変わります。
③ 店舗などに利用されます。

スポンジたたき  

① 漆喰を塗付けた後にスポンジ等で表面をタップし模様を付けます。
② 漆喰の厚みや叩き方でパターンが変わります。
③ 外壁や台所などに使われます。

木鏝引き摺りパターン  

① 漆喰を厚めに塗付けた後。木鏝を引き摺りパターンを付けます。
② 木鏝や土間鏝などでパターンを変えることができます。
③ 外壁やリビングなど大壁に適しています。

刷毛引きパターン  

① 漆喰を塗付けた後、刷毛などでパターンを付けます。
② 刷毛の引き方などで模様を変えることができます。
③ 廊下などに使われます。

スタイロフォームパターン  

① 漆喰を塗付けた後、スタイロフォームをカットしてパターンを付けます。
② 洋風模様の定番的パターンです。
③ リビングや寝室など内装に使われます。

骨材引き摺りパターン  

① 漆喰に骨材(砂利や砂)を入れ木鏝等で引き摺ります。
② 入れる骨材量で模様を変えます。
③ 店舗などに使われます。

刷毛回転パターン  

① 漆喰を塗付けた後、刷毛を回すようにパターンを付けます。
② 渦巻柄で特徴的なデザインで陰影が美しいです。
③ 店舗や天井面に使われます。

刷毛パターン  

① 漆喰を塗付けた後、刷毛などでパターンを付けます。
② 刷毛の引き方などで模様を変えることができます。
③ リビングや廊下などに使われます。

藁入り押さえパターン  

① 漆喰にあくぬき藁すさやひだしすさを入れ塗付けます。
② 藁入り漆喰の押さえ仕上げです。
③ 店舗や事務所に使われます。

藁入り撫で切りパターン  

① 漆喰にあくぬき藁すさやひだしすさを入れ塗付けます。
② 藁入り漆喰の塗りっぱなしの仕上げです。
③ 店舗や事務所に使われます。

藁すさチラシパターン  

① 漆喰にマルナカすさを入れ塗付けます。
② 藁入り漆喰の押さえ仕上げです。
③ 店舗や事務所に使われます。

骨材パターン  

① 漆喰に骨材(砂利や砂)を入れ金鏝で押さえ、骨材に合わせてパターンを付けます
② 入れる骨材量で模様を変えます。
③ 店舗などに使われます。


■内装への漆喰パターンに向いている下地材

ボードベースは、内装の漆喰専用の下塗り材です。
石膏ボードやビニールクロスに直接塗ることができます。
新築やリフォームで漆喰パターンを行う下地にお使い下さい。

 

■外壁漆喰パターンに関する注意事項と対策

●外壁に漆喰パターンする場合の注意点
パターン漆喰は、鏝押さえのように表面を密にする仕上げではありません。
押さえ仕上げよりも吸水が高く、汚れも付きやすい欠点があります。
漆喰で外壁にパターン仕上げを行う場合は、下記のような対策をお願いします。

対策1:撥水剤を塗布し、雨や汚れから漆喰を守る!


対策2:島かべしっくいに撥水剤を混入する!

 

対策3:外壁パターン専用漆喰、リライムを利用する!

 

外壁漆喰へのパターン仕上げを行う場合は、上記のように撥水効果を高める対策をご検討下さい。
漆喰表面の吸水が高い場合は、雨などを吸い込み、カビや汚れの原因になります。

■まとめ

漆喰で様々なパターン塗りを行うことで、和風、洋風、住宅、店舗などお客様のニーズに合わせた漆喰仕上げにすることができます。
メンテナンスに関しても、補修箇所がわかりにくいなどのメリットもあります。
日本の伝統的な漆喰を、現代建築に融合させるためにも漆喰パターンをお勧め致します。
記載のパターンもほんの一例です。皆様のアイデアで漆喰パターンの幅を広げてみては如何でしょうか?

 

外壁漆喰パターンに使う撥水剤の購入は下記から・・・

2022/09/10(土曜日)漆喰に使われる海藻糊販売!海藻糊はこんなに優秀なんです。

日本伝統の漆喰壁に使われる海藻糊販売!


漆喰は主原料の消石灰と糊材とすさ繊維で出来ています。後は用途に応じて骨材が入ります。
今日はその中の糊材に使う海藻糊のお話です。

日本では、独自の薄塗りで押さえて真っ直ぐ仕上げる為に、海藻糊を添加し塗る文化が広がりました。
海藻糊には「銀杏草」「つのまた」「ふのり」等があり、これらは海藻の種類です。厳密に言えば銀杏草はつのまた属なのでつのまたの親戚ですね。

こうした海藻糊の一番大きな役割は、材料の保水性を高めて作業時に水不足にならないようにする事です。水不足になるとドライアウトがおきて剥離したり、強度不足になったり、薄く塗る事が出来ず厚塗りになりクラックが入ったりと様々な不具合に繋がります。

次に材料の粘性調整にも役立ちます。粘すぎると真っ直ぐ塗り押さえる事が困難になります(樹脂が入ると押さえれなくなるのはこの為です)。粘性が足らず、サクすぎると作業時に鏝板から落下したり作業が困難になります。保水と粘性の面で日本の漆喰に丁度いい塩梅にしてくれるのが海藻糊になります。

さらにあまり知られていない?特徴をご紹介します。
海藻糊は初期段階での付着力(接着力)を高めてくれます。

現代建築では様々な下地への漆喰施工の希望があります。モルタルの上、セメント系の下地材の上、土の上等々・・・漆喰ではない性質が異なる材料の上に漆喰を塗る時はどうしても剥離の危険性が高まりますし、特に大壁工法では、一面が大きく下地の揺れも大きいです。風でも揺れますし、車の振動でも揺れます。そうした時に下地と漆喰が離れてしまい剥離になってしまう事もあります。

そういう場合に海藻糊の濃い漆喰材料を一度下地にしごき塗りし、従来の漆喰材料を追っかけ塗りすることで下地とがっつり接着した塗り壁になります。引き糊工法といいますが、極端にいうと消石灰を海藻糊の煮汁だけで練ったものをしごき塗りすれば接着力がすごい漆喰になります。もし漆喰だけ剥離してしまった等のご経験がある方は、是非引き糊工法をご検討ください。

2022/08/10(水曜日)土壁の強化剤|土壁を保護する「土強」と「土守」どう違うの?


「土強」と「土守」の2つの土壁強化剤の違いは?

 

〇浸透性土壁強化剤 土強(どきょう)

 

土壁の中へ浸透し、隙間に樹脂が入り込み、つなげる事で、強度の弱い古い土壁が崩れないようにする強化剤です。

浸透して内部に入り込む成分と、表面に残る成分に分かれ、土壁そのもの全体を硬くします。

土壁を補修する際、下地の土壁が弱っていたら、その上に塗る作業している時、または塗り終わった後に、弱い部分から剥がれたり、接着不良を起こしたりします。

土壁を内部も外部も硬くする事で安心して次の中塗りや上塗りの工程に進めます。

 

 

〇土壁撥水剤 土守(つちもり)

 

直接水が土壁に当たる場所に塗布する撥水剤です。

土は水に当たると流れてしまうため(※土壁の成分の50%が土だとすれば、理屈では壁の50%は長期的に流れてしまいます)撥水剤の力で土壁そのものに水を当てるのを防ぎます。

塗布して乾くと塗布感が無く、土本来の意匠を損ないません。

【結論】
「土強」は土壁を固くし、強度を向上させ、「土守」は土壁を水から守る撥水性能がある。用途が違う。

 

「土強」は古い土壁を固める場合に使用し、「土守」は外壁の雨があたる箇所の土壁(外壁を土壁仕上げたい場合)を保護するためにご利用ください。

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