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「店舗デザインに使う壁材・床材」の記事一覧

2024/09/13(金曜日)前を通るたびに注目される和食店の外壁

外部に土を塗っているように見える驚く壁

 

依頼いただいたのは和食店オーナー様。オーナー様はお店のリニューアルするにあたり、しっかりとコンセプトをお持ちで、それを実現できないか悩んでいたそうです。

そのコンセプトとは「見ただけで和食を手掛ける店と連想できる」「内外部同じ素材で統一感を出す。しかも、見た人が驚くようなもので」です。

このコンセプトをお聞きし、当社が提案したのは「土」です。

「和食」というキーワードより、和を感じる素材という事で提案しました。もうひとつのキーワード「見た人が驚く」の部分も「土」で外壁を施工すれば実現できると感じました。

なぜなら、普通の人なら「土」を大々的に外壁に塗っていれば、「土で外壁なんて大丈夫なの?」とか「土を外壁塗っているお店なんて見た事ない。珍しいよね」という驚きを持つと感じたからです。

 

 

オーナー様もこのご提案に賛同してくださったので開発が始まりました。

 

見た目は「土壁」でも素材はケミカル

 

建築の構造上、外壁は雨が降れば、必ず雨が当たるつくりで、オーナー様は耐久性もかなり重視していました。

そこで当社は本物の「土」を塗って、表面をトップコート等で保護する施工方法より、そもそも高い撥水性と耐久性がある壁材をどのように本物の「土」のように見せるかかから考えました。

高い撥水力と耐久性を持つ塗り壁材は当然ケミカル素材を使用しています。ケミカル素材入りの材料をどのようにして、自然素材のリアルな「土壁」に見せるか、その材料調合や色出しにかなり苦労しました。

 

 

「土壁」の特徴は素材感なのでそれを表現しつつ、土の自然の風合い、質感をケミカル素材入りの材料で表現するには微妙な素材調整が必要でした。

 

苦労しましたが、まるで本物の「土壁」のように仕上がる、外壁対応撥水塗り壁サンプルが下記になります。

 

 

カラーは土の風合いの落ち着いた質感を残し、素材には本物「土壁」に使用するものも使用し、素材感もリアルに表現しました。

オーナー様にこのサンプルをご確認いただきながら、耐久性のご説明もさせていただいたところ採用が確定しました。

 

当社では壁材や床材で、お客様の建築イメージ、コンセプト、ニーズに合う空間デザインをご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁や床の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

 

■オーダーメイド塗り壁について 詳しくこちら・・・

2024/09/11(水曜日)古き良き日本文化、職人技が映え、印象に残る空間

江戸前の伝統を大切にした寿司屋

 

依頼をいただいたのは店舗デザイナー様。

木のカウンターがある、江戸前寿司店の工事を手掛けており、オーナー様との打ち合わせで決まったコンセプトが「古き良き日本文化が伝わり、職人技が映え、一度来店したお客様の印象に残る空間」でした。

特に店内でメインとなる、お客様が座るカウンター対面の壁、寿司職人背中側の壁をコンセプトが伝わるものにしたいとの依頼です。

 

 

「古き良きに日本文化」というキーワードから、素材は伝統ある「土壁」を、「印象に残る」インパクト部分は「土壁」特有の割れを大胆に表現したデザインはどうかとご提案させていただき、デザイナー様にも納得していただいたので、研究・開発に取り組みました。

 

土の割れと壁への定着の問題

 

研究・開発する上で難しかったのは、表現したい大胆な割れと、壁への定着のバランスです。

土壁の割れは乾燥収縮(壁に塗った土壁が乾燥し、水分が抜けていく過程で縮む)で発生します。大胆な大きな割れを表現するには、収縮を大きくする必要があります。

 

 

しかし、収縮=動きなので、収縮を大きくすると、塗った土壁が下地から離れ、浮き状態になり、その結果剥がれ落ちます。

大胆な割れを表現するには乾燥収縮を大きくしなくてはならない、しかし、大きくしすぎると壁に定着しない。このバランスをとるが非常に大変でした。

この難題をクリアし、デザイナー様に提出したサンプルが下記になります。

 

 

 

サンプル見せ、施主様と打合せをしていただいたところ、採用が確定しました。

当社では壁材や床材で、お客様の建築イメージ、コンセプト、ニーズに合う空間デザインをご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁や床の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

 

■オーダーメイド塗り壁について 詳しくこちら・・・

 

2024/09/07(土曜日)環境への配慮もPRするオフィスエントランス

企業の取り組みSDGsが伝わる壁

 

オーダーメイドのご相談いただいたのは建築デザイナー様。

デザイナー様はあるオフィスのリノベーションに携わっており、施主様との打ち合わせで確定したコンセプトが、企業イメージが伝わる空間。

伝えて欲しいイメージとは「年齢を重ねた大人のカッコよさ」、「SDGsに取り組み環境へ配慮している」この2点です。

「年齢を重ねた大人のカッコよさ」を伝えるため、企業カラーはダークグレーやグレーを使用しており、この時点でカラーは確定しました。

 

 

このような依頼をいただき、研究・開発が始まりました。

 

再利用できる素材 漆喰

 

まず素材選びからはじめました。「環境への配慮」というキーワードから、再利用できる自然素材が良いという結論になり、素材は漆喰にすることにしました。

漆喰は土に返すことができ、酸性土壌の中和などに効果がある、リサイクルできる素材です。

 

 

漆喰は白のため、着色は自由に行え、企業カラーのダークグレーやグレーの実現も可能です。

ただし、自然素材 漆喰にはデメリットもあります。

 

着色が非常に難しい素材

 

実は漆喰は着色するには不向きです。理由は着色しても色がムラになりやすいためです。これは漆喰の性質が影響しています。

お客様のご希望のダークグレーやグレーの着色はできるのですが、色ムラのリスクがどうしても取り除けない問題です。それが漆喰が自然素材である証拠でもあるのですが・・・

 

このリスクを取り除く良い方法はないか、ここは大変悩みました。そこで、発想を変えてみました。

自然素材の漆喰を使用する以上、ある程度の色ムラは覚悟しなくてはならない、では色ムラを仕上がりデザインに取り込めばおもしろいと思い、どのように施工すれば色ムラを取り入れ、「年齢を重ねた大人のカッコよさ」が伝わる仕上りにできるか、試験施工を繰り返し行いました。

この度は素材選定からの材料づくりもそうですが、施工方法(塗り方)が一番重要なポイントになる、研究・開発になりました。

 

施工試験を繰り返し、空間コンセプトを実現できる壁として、提出したサンプルが下記になります。

 

 

このサンプルを元にデザイナー様が施主様と打ち合わせをした結果、仕上りデザインはOKが出て採用が確定しました。

カラーはもう少しだけ、ダークグレーの部分が多くなるように調整して欲しいと言われたので、そこは施工方法(塗り方)を見直し解決しました。

当社では壁材や床材で、お客様の建築イメージ、コンセプト、ニーズに合う空間デザインをご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁や床の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな材料、仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

 

■オーダーメイド塗り壁について 詳しくはこちら・・・

 

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