淡路島の魅力を知ってもらうことで定住人口増加をねらう
この度はご相談いただいたのは建築デザイナー様。
デザイナー様は当社の地元、淡路島に建設する滞在型市民農園建設に携わっており、地元の素材を建築に仕様したい想いからご相談を受けました。
この施設は農業を通じ地域活性化を目的にしたもので、山間部に木造平屋建ての宿泊施設を建設し、それに農地がセットで付いてくる、気軽に田舎暮らしを体験できる施設で、主なターゲットは都市住民です。
田舎の静かな山間部で宿泊しながら、農園の整備を地域住民と交流しながら行うことで、風景や食、島民の人柄など、淡路島の魅力を知ってもらい、定住する方を増やすことも目指しております。
そんなコンセプトの施設なので、「田舎暮らし」「淡路島」というキーワードからデザイナー様は、地元淡路島で採取される「土」を素材にした壁材で内壁、外壁を施工したいと考えたそうです。
仕上げに塗る「土壁」の色も、具体的にこのような色にしたいとデザイナー様から要望もあり、研究・開発が始まりました。
「土壁」の外部耐久性と色出し試験
この度の依頼内容で難しいのは、まずは「土壁」の外部耐久性と仕上がりテクスチャの共立です。
通常「土壁」は外壁に使用することは無く、その理由は雨(水)で流れてしまうためです。そのため、雨(水)を吸わせないよう撥水対策をする必要があります。
しかし、問題はこの撥水対策で「土壁」に撥水処理をしても、仕上がりテクチャが変化しないようにする必要があります。
もうひとつは、具体的なご要望があった「土壁」の色合わせです。実は「土壁」の素材「土」はもともと色が付いているため、ベースが白色の漆喰等と比較すると、はるかに色合わせの難易度は高くなります。
ご希望の色になるよう何度も調色試験を行いました。
以上のような難題を乗り越え、デザイナー様ご希望の色で、外部の撥水対策をしても色や表情にほとんど影響が出ない「土壁」を開発し、採用していただきました。
この施設を利用する方が淡路島を感じ、淡路島の魅力が伝わるすばらしい仕上がりになっていました。
当社ではお客様の建築イメージ、コンセプトを実現する、壁材、床材のご提案をしております。
多彩な空間を彩る壁や床の質感、表情をゼロから開発し、形にします。
「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。