近畿壁材 | 匠に役立つ塗り壁ブログ
MENUメニュー

匠に役立つ塗り壁ブログBLOG

「店舗デザインに使う壁材・床材」の記事一覧

2024/08/23(金曜日)洞窟の中を表現した壁

自然美空間を淡路島の「土」で表現

 

オーダー壁の依頼いただいたのはリフォームを検討中の海外雑貨を扱う店舗オーナー様。

オーナー様はもともと当社ショールーム「SHIDO」にご興味をお持ちで、その理由は土で作られた空間を体感してみたい想いがあったからです。
実際にショールームに来ていただき、土の空間を体感したオーナー様は感動してくださり、依頼をいただきました。

 

■近畿壁材ショールームは詳しくはこちら・・・

 

「土の空間」にオーナー様が興味があったのは、店舗をリフォームするにあたり、洞窟の中のような自然美を感じる空間にしたいという考えがあったからです。

 

 

ですので、この度の依頼内容は洞窟の中を表現できる壁材、床材です。

 

研究・開発は重量と定着との両立が難題

 

この壁を研究・開発する上で難しかったのは壁への定着力です。施工する下地は石膏ボードで、コンセプトは「洞窟の中のような空間」なので天井にも施工することになります。洞窟の中を表現するには岩のゴツゴツした感じを壁で表現する必要があり、ゴツゴツ感を出すには塗り壁材を厚く塗らないと表現できません。

しかし、厚くすればするほど材料がどんどん重くなり、壁に定着する力も必要になります。この度施工予定の店舗は壁だけでなく、天井にも施工するため尚更必要になります。

コンセプトの実現には壁材を厚くする必要があり、天井にも施工する。しかし、厚くすれば壁材の重量は重くなり定着力が弱くなる。この相反する部分を両立させるのはかなり大変でした。

 

 

岩のゴツゴツ感を表現するには削り落とす施工方法を採用することになりしたが、削った時、全体が削れてしまうとゴツゴツにならないため、削れが深いところと浅いところができるように材料調整するのも難しかったです。

このような難題をクリアし、お客様にサンプルを提出し、採用が決定したデザイン壁が下記になります。

 

 

施工後の完成店舗が下記です。

 

 

 

 

当社では淡路島の「土」を素材にした壁材や床材で、お客様の建築イメージ、コンセプト、ニーズに合う空間デザインをご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな材料、仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

2024/08/21(水曜日)海外のカフェに訪れたような空間づくり

海外から入ってきた仕上げ方法でリアルに表現

 

この度オーダーの依頼をいただいたのは、カフェ経営をされているオーナー様。これから新店を増やしていくにあたり、店内の雰囲気を変えたいと思いながら、webでヒントを探していたそうです。

どのような雰囲気にしたいのかというと、本当に海外のカフェに訪れたと感じる空間。そうすることで、来ていただいたお客様が非日常感を感じ、よりリラックスして、食事、お茶を楽しんでもらえると思ったからです。

 

 

そんな時、オーナー様の目に留まったのが当社ホームページに掲載されている下記のデザイン壁。

 

 

このデザインをご希望のカラーに調色して、カフェに採用したいとの依頼です。
さすがオーナー様だなと感心しました。なぜならこのデザイン壁をつくる施工方法は、明治時代に海外から入ってきた塗り方になるためです。
なので、昔の建築をそのまま活かし、リフォームを繰り返しながら、継続してその建物を利用しづつける文化が根付いている海外では、実際にこの方法で施工しているカフェもあると思います。

 

デザインだけなく使用場所や環境も考慮しながらの研究・開発

 

依頼いただき、早速研究・開発をはじめましたが、難しい問題がありました。

まずは施工する下地への壁材の定着です。
本来これだけ凹凸と厚みある塗り壁を施工するには、材料の重量が重くなるため、下地は食い付きがよく、重い材料にも耐えうる強度でなくてはなりまん。
しかし、この度依頼は板状の下地に施工することが確定しているので、板状下地で強度ある下地づくりと、壁へしっかり定着させるための方法も確立する必要がありました。

当社のオーダー壁研究・開発はそのデザインを実現するだけでなく、施工する場所や環境に合わせ、材料や施工方法(やり方)を確立します。
また、施工方法に関しては実際に現場施工する業者様と共有し、施工前に施工レクチャを行います。

もうひとつの難題は色合わせでした。

 


オーナー様はかなり強いこだわりをお持ちでしたので、微妙な色調整を繰り替えし行い、実物サンプルの提出は5度にもおよび、最終的にご納得いただきました。塗り壁材は施工して乾燥後に正式な色になるので、実は大変な作業です。

そんな難度をクリアし、オーナー様にご採用いただいた壁が下記になります。

 

 

当社では淡路島の「土」を素材にした壁材や床材で、お客様の建築イメージ、コンセプト、ニーズに合う空間デザインをご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな材料、仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

2024/08/19(月曜日)力強い素材感と上品さをあわせ持つデザイン壁

土壁の良い特徴を残しつつ、上品さも表現

 

オーダーのご相談いただいたのは店舗オーナー様。ご相談を受けた店舗は個室でゆっくり食事を愉しめる創作和食店。オーナー様がイメージした空間は「茶室」

 

 

ただし、「茶室」を表現しただけではインパクトに欠けるので、落ち着きや上品さを感じるだけでなく、素材感があり、一度訪れたら忘れない印象に残る空間。
落ち着きある雰囲気を出したいので自然を感じる素材を使用して欲しい、しかし、飲食店なので自然を感じるがポロポロと落ちたりしない表面強度も実現して欲しいとの要望です。

 

相反するデザインを表現できるかが重要課題

 

ご相談いただき研究、開発をすすめましたが、難しかったのが、相反するデザインになる「上品さ」と「力強い素材感」の両方を感じる実現です。

落ち着きと上品さを求められる「茶室」には通常「土壁」を採用していることが多く、その表面は滑らかできめ細かく、「土壁」の素材感があまり際立たないように仕上げていることが多いです。
そのような「土壁」の仕上がり表面にどのように「力強さ」を加えるか非常に悩みました。そこで、思い至ったのが「土壁」特有の割れをデザインに取り入れること。
しかもその割れは、大きな割れではなく、小さく割れになるよう試験し、材料を調合しました。

 

 

ただ、小さく、一定に割れるだけではインパクトに欠けるので、施工試験を何度も行い、壁一面の中で小さく割れる部分と大きく割れる部分がランダムに表れるような施工方法を確立しました。

このような研究、開発を行い、お客様に提出し、採用になったデザインが下記になります。

 

 

当社では淡路島の「土」を素材にした壁材や床材で、お客様の建築イメージ、コンセプト、ニーズに合う空間デザインをご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな材料、仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

匠に役立つ塗り壁ブログ

CATEGORYカテゴリー

ARCHIVE月別アーカイブ