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「塗り壁デザイン」の記事一覧

2024/10/23(水曜日)美意識を持って人生を愉しむ「日本人の心」を伝える天ぷら屋

日本の食文化「天ぷら」を最高に美しく、そして旨く

 

この度オーダーの依頼をいただいたのは、店舗デザイナー様。新しく建築する、「高級天ぷら専門店」の案件でご相談いただきました。

お店のコンセプトは【美意識を持って人生を愉しむ「日本人の心」を伝える】です。

天ぷらという日本の食文化を通じ、美しさを感じながら、おいしい食事も愉しんでいただくことでお客様に満足していただくことを目的としています。

 

 

美しさは出来上がってきた、天ぷらの見た目だけではありません。素材によって変える衣の付け方、揚げ時間など天ぷら職人の技の美しさ、また、そんな職人技や出来上がってきた天ぷらが映え、食事を愉しめる空間づくりも大事な要素です。

そんな空間づくりの素材として、デザイナー様が思い描いたのが「土壁」の空間。日本の食文化が映える空間にはピッタリ合うと思いついたようです。

ただし、ただの「土壁」の空間では美しさは伝わらないので、オーダーでのご依頼となりました。

 

「土壁」の表面強度、吸い込みの問題

 

依頼いただき開発をはじめましたが、苦労した一つ目は強度の部分。通常の「土壁」は表面強度はそれほどなく、荷物が壁に擦れると、表面がポロポロ落ちることがあります。この度は店舗内部なので、そうならない強度が必要です。

強度を担保するため、ケミカル素材を混ぜるのですが、ケミカル素材を混ぜすぎると「土壁」の表情が変わり、自然の土っぽさが無くなってしまいます。

必要な強度と自然の土の感じを残す、配合のバランスが非常に大変でした。

 

 

もう一つ苦労したのは、表面から吸い込みをできる限り抑える対策です。

大きな換気口が設置されているとはいえ、跳ねた油が飛んだり、調理も行うので、水しぶきも考えられます。

それらを吸い込んでしまうと、シミとなって壁面に残ってしまう可能性があるため、100%は無理でも、吸い込みを抑える対策が必要なります。

この吸い込みを抑える対策も強度と同じで、ケミカル素材を使用するのですが、使用しても自然の土の表情が変化しないようにする調整が難しかったです。

 

これらの難題をクリアし、採用いただいた完成現場が下記になります。

 

  

 

カウンター向い側の壁はダウンライトとの相性が良いよう、上部は削る、たたくを利用し凹凸を作り、下部は凹凸との対比で滑らかなデザインに。

カウンター横の壁はインパクトある、割れ壁にしました。

この空間で食事だけでなく、日本の食文化、天ぷら完成後の美しさ、できるまでの職人技の美しさ、日本の伝統建築素材「土壁」による空間の美しさも愉しんでいただければと思います。

当社ではお客様の建築イメージ、コンセプトを実現する、壁材、床材のご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁や床の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

 

■オーダーメイド塗り壁について 詳しくこちら・・・

 

2024/10/11(金曜日)当時の面影も感じながら古美術品を楽しむ空間

古美術品を展示する美術館に合う壁と床

 

オーダーの依頼をいただいたのは、ゼネコンの設計士様。歴史ある美術館の工事に携わっており、美術館の展示品は日本文化を感じる、歴史的な茶道具や仏教美術品などの古美術品。

展示する美術品を邪魔することなく、逆に引き立ち、当時の日本文化を空間から感じつつ、現代のスマートさも取り入れた建築にしたい想いがありました。

そのようなコンセプトなので、外壁には「漆喰」を採用することが決まり、外部アプローチと内部エントランスの床は日本文化を感じる「土間たたき」を採用することになりました。

 

  

 

壁に使用する「漆喰」はオーソドックスな白を使用することになったので、既製品で問題無いと言うことでしたが、床に使用する「土間たたき」はオーナー様のご要望も有り、特注色をオーダーで作成して欲しいとの依頼が来ました。

 

日途工のカラーチャートで指定いただいた色の再現

 

当社の「土間たたき」製品の仕上がりテクスチャーは気に入ってくださったので、指定された色出し試験をすすめました。

この度ご指定を受けた色はかなり淡く、うすい色のため、施工のやり方を変えてしまうと、色が表現できない事があります。

ですので、調色試験だけでなく、実現性が高くなる施工手順なども合わせて試験し、お客様に報告しました。

 

 

まずはご指定いただいたカラーで「土間たたき」サンプルを作成、提出し、オーナー様にご確認いただき、OKが出ました。

次は実際に現場で施工される施工業者にテスト施工を兼ねて、施工レクチャーさせていただきました。

この度の現場に適した施工時の準備品、施工手順、作業性の確認や仕上げるタイミングなどをお伝えし、共有しました。

 

  

 

はじめての使用する材料なので施工業者には不安があったと思いますが、現場施工前に施工レクチャーを行うことで、その不安を取り除きます。

そして何よりも、採用いただく現場が美しく仕上がり、施主様に満足していただく事が一番重要だからです。

 

  

 

当社ではお客様の建築イメージ、コンセプトを実現する、壁材、床材のご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁や床の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

 

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2024/10/08(火曜日)気軽に田舎暮らしを体験できる 農地付き宿泊施設

淡路島の魅力を知ってもらうことで定住人口増加をねらう

 

この度はご相談いただいたのは建築デザイナー様。

デザイナー様は当社の地元、淡路島に建設する滞在型市民農園建設に携わっており、地元の素材を建築に仕様したい想いからご相談を受けました。

この施設は農業を通じ地域活性化を目的にしたもので、山間部に木造平屋建ての宿泊施設を建設し、それに農地がセットで付いてくる、気軽に田舎暮らしを体験できる施設で、主なターゲットは都市住民です。

 

 

田舎の静かな山間部で宿泊しながら、農園の整備を地域住民と交流しながら行うことで、風景や食、島民の人柄など、淡路島の魅力を知ってもらい、定住する方を増やすことも目指しております。

そんなコンセプトの施設なので、「田舎暮らし」「淡路島」というキーワードからデザイナー様は、地元淡路島で採取される「土」を素材にした壁材で内壁、外壁を施工したいと考えたそうです。

仕上げに塗る「土壁」の色も、具体的にこのような色にしたいとデザイナー様から要望もあり、研究・開発が始まりました。

 

「土壁」の外部耐久性と色出し試験

 

この度の依頼内容で難しいのは、まずは「土壁」の外部耐久性と仕上がりテクスチャの共立です。

通常「土壁」は外壁に使用することは無く、その理由は雨(水)で流れてしまうためです。そのため、雨(水)を吸わせないよう撥水対策をする必要があります。

しかし、問題はこの撥水対策で「土壁」に撥水処理をしても、仕上がりテクチャが変化しないようにする必要があります。

もうひとつは、具体的なご要望があった「土壁」の色合わせです。実は「土壁」の素材「土」はもともと色が付いているため、ベースが白色の漆喰等と比較すると、はるかに色合わせの難易度は高くなります。

 

 

ご希望の色になるよう何度も調色試験を行いました。

 

以上のような難題を乗り越え、デザイナー様ご希望の色で、外部の撥水対策をしても色や表情にほとんど影響が出ない「土壁」を開発し、採用していただきました。

 

 

 

この施設を利用する方が淡路島を感じ、淡路島の魅力が伝わるすばらしい仕上がりになっていました。

 

 

当社ではお客様の建築イメージ、コンセプトを実現する、壁材、床材のご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁や床の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

 

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