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「研究室!研究報告」の記事一覧

2020/01/10(金曜日)漆喰メンテナンス!お寺などで多い線香の煙によるアク実験中!

漆喰壁に付く線香煙によるのアク厄介です。


以前からお問い合わせが非常に多いお線香のシミ、灰汁メンテナンスについて試験をする為、見本の作成です!

漆喰(しっくい)は当たり前ですが社寺仏閣に施工実績が多く、お線香の煙により状況によっては発生します。
私が以前ご訪問させていただいたお寺の現場では、内装リフォーム後3年ほどでシミ、灰汁が本堂内部に発生し、お線香をたく場所から離れるにつれ、シミがうすくなって出ている状況でした。
その時ご住職様に言われたのが「リフォームする前まで何十年とこんな事にはならなかったのになぜですか?」とご質問をうけました。
元請け様にお話をお聞きするとリフォームは汚れでなく劣化による塗り替え工事で、元々の下地は木舞荒壁→中塗土→漆喰で施工してあり、
リフォーム時に下地をラスボードに変更し、厚塗り石膏プラスター→漆喰で施工したとの事でした。
このお寺の現場は外部も漆喰で施工してあり、元々の木舞下地の場合外~内部まですべて通気性のある塗り壁で仕上げられていたことが何十年もお線香で汚れなかった要因だと推測できました。ラスボード下地場合は仕上げ部分の漆喰だけが通気性のある壁材になってしまいます。ですので対策としては換気口を設けるなど換気を良くするしか対策はありませんねとお話させていただきました。
また最近はお寺でも冬に暖房をつけることがよくあり、外気温との差で暖房設備の近くは湿度が著しく高くなり、暖房設備のまわりに集中してシミが発生した現場もあります。
この度の試験用塗見本は「島かべしっくい」を堅押さえで仕上げ、半分に撥水剤「島かべ撥水剤」を塗ります。
20150822_083839
お線香の煙がこもるよう塗見本と同じサイズの小さい箱を作り、その中でお線香をたきます。
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箱に蓋をするよう塗見本を置きます。
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こんな方法で塗見本にお線香のシミをたっぷりつけた物を数枚作成し、どんな薬剤がシミを落とすのに効果高いのか?撥水剤塗布面はシミがつきにくいのか?また落ちやすいのか?

汚れた漆喰等塗り替えのご相談は!

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2019/11/06(水曜日)簡易的な調湿性能試験!

塗り壁の特徴の一つに調湿機能があります。
呼吸性能ともいい、湿気が多いとその湿気を吸ってくれ、乾燥すると、壁内に蓄えている湿気を放出する機能です。
壁の選択をする時に重要な機能で「クロスとどう違うの?」や「他の調湿を謳っている塗り壁とはどうなの?」とご質問を頂く事があります。

もう製品になっている物はデータとして分かる事も多いですが、オリジナルの壁作成等ですと、中々それだけで試験場で試験という訳にもいきません。
弊社はそういう場合でも簡易的に実験し、お客様の求める性能に達しているかを研究もします。
今回はその一端をご紹介します。

例:調湿を売りにした塗料で競合はビニールクロス

簡易的な密閉空間を作り、それぞれの塗り見本を貼り付けています。
石膏ボードが湿気を吸わない様に、目張りしています。
左がビニールクロス、右が研究中の塗料で塗り厚は1㎜弱です。


同じ条件にします。


5分後、まだあまり変わりません。


9分後、少し湿度が上昇して来ました。


11分後、左のビニールクロスの部屋は、湿気の行き場が無くなったのかどんどん湿度が上昇します。


20分後、ビニールクロスは湿度90まで上昇しました。対して試験中の調湿塗料は60度代をキープしています。


1時間後、ビニールクロスの部屋の行き場の無くなった湿気は、少しづつ結露として水滴になります。湿度も依然高いままです。
調湿塗料の方は、あまり変化はありません。
このまま密閉を続けると、塗り壁が吸える限界が来て結露すると思いますが、通常の生活ではこんな極端な状況はあまりないので、快適な空間(人は60度ぐらいの湿度が心地いい)になるのではないでしょうか。高気密住宅が多い現代こそ、塗り壁の調湿性能は大事だと思います。

このように簡易的な試験も行いながら、お客様の求める製品作りをしていきたいと思います。

 

 

2019/08/02(金曜日)古い土壁の内部と表面を固めるには?

劣化した土壁の上に、新たに土壁や漆喰壁を施工していくのは大変なものです。
というのも、昔ながらの木舞下地での荒壁は5㎝ぐらいの厚みがあり、欠損状況で補修する塗り厚も変わりますし、使用する材料の選別も大変です。

弊社はそのマニュアル化の難しい補修工程を「土蔵、土塀の補修マニュアル」としてテキスト化しています。
«土蔵、土塀などの土壁補修マニュアルはこちら・・・

その中で特に重要なのが、既存の土壁の強化です。
古い土壁は新築で土壁を塗った強度には到底及ばず、その上に補修材料を数㎝塗るとなれば、古い土壁にかかる負担は相当です。
そこで浸透性の「土強(どきょう)」を塗布して頂き、土壁内部を固めてから次の土壁表面を固める工程へと進んでいきます。
「土強」は浸透するあまり、塗布した全てが土壁内部へ入り強化しますので、内部はガチガチになるのですが、その反面、表面には樹脂が残らず硬くなりません。ですので表面の強化は城かべシーラーの希釈のエマルション系で再度行っています。
勿論城かべシーラー希釈だけでは、水だけ内部へ浸透し、樹脂分はあまり浸透せず、土壁内部を固めるには不十分です。

そこでこの分けている工程を一つにするのが「new土強(仮称)」です。浸透度合は保ったまま、表面にもある程度の樹脂分を残し表面も固めます。
古い土壁を固めるには土壁内部も土壁表面も関係なく「new土強(仮称)」で行えるように改良しました。
塗り
先行してお試し頂いているお客様もいらっしゃいますが、現在カタログやサンプル作成を行っており、供給体制が整い次第、モデルチェンジさせて頂きますので、より使いやすくなる「土強」にご期待下さいませ。

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