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「研究室!研究報告」の記事一覧

2020/03/13(金曜日)乾いても真っ黒に仕上がる壁用黒しっくい

乾いても真っ黒な黒漆喰としてご好評いただいている【城かべ瑞黒】ですが、施工方法が二つあります。
それぞれの施工方法の特徴を詳しく説明するので、状況に合った方法を選らんで頂ければと思います。

まず【城かべ瑞黒】の特徴として通常の漆喰と違うのは、ノロがけ仕様の超薄塗り材である事です。
真っ黒にする為には多量の松煙墨の配合が必要になります。多量の着色剤の混入は、強度低下、クラック率上昇、吸水率上昇、施工性低下等の不具合の原因となる事が多いんです。
それらの弱点を弊社独自の配合で補い、外部にも使用して頂けるようにしていますが、作業性の面では、従来の黒しっくいのように1.5~2㎜程度の厚みを塗れば、乾燥が早すぎて押さえが効かず色ムラが発生したりします。
商品の性能と作業性の確保、それと色ムラの軽減、この視点からノロがけ仕様になっています。

では実際の施工方法の比較ですが・・・
①下地を乾かしてシーラー処理した下地に施工
ここでいう下地は白色の通常漆喰をフラットに押さえた不陸が無い状態です。上に超薄塗りのノロがけをするので下地の小さな不陸でも仕上がりに影響がでます。
特徴:大きな面でも施工できる。比較的少ない人数での仕上げが可能。
注意点:シーラーの水引き性能が重要なので、シーラー塗りの精度が必要(縦横ななめにムラなく丁寧に塗る)
デメリット:ほぼ押さえが出来ない(材料の乾燥スピードが早い為、塗りつけてコテ波を消して完了)

②白色の上塗り用漆喰を塗り付け、水引きを見て追っかけ施工
特徴:下地である白色の上塗り漆喰から水分が上がってくるので、従来の漆喰塗りに近い感覚で施工出来る。又、押さえもしやすく表面を緻密にしやすい。
注意点:下地の漆喰の塗り厚が重要で、水引きが変わると壁の乾燥スピードがあちらこちらで変わってしまい大変。
デメリット:下地から水があがってくるうちは押さえないと白華してしまう(従来の白漆喰は白華しても気づかない事が多いですが、真っ黒の場合、少しでも白華すると一目瞭然で分かってしまいます)

このようにどちらも特徴と注意点がありますが、整理すると大壁で面積が広い場合や人数をかけれない場合は乾燥後シーラー処理で施工、真壁で面積が小さい場合や人数が確保できる場合は追っ掛け施工がよいのではないでしょうか。
https://youtu.be/HGLHiyJy6xI

≫城かべ瑞黒くわしくはこちらから・・・

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2020/03/08(日曜日)ドカ付け漆喰!剥がれ落ちて凸凹の土壁が簡単にまっすぐに!実験報告

土塀や土蔵、土壁補修に便利な砂漆喰、厚付け漆喰「ドカッと」の実験!

前回みなさんには試験報告①でなぜ土壁が凸凹でも簡単にまっすぐできるかをご紹介させていただきました。答えはもうおわかりですよね、1度にすごい厚みを付けれるからです。
覚えていらっしゃいますか?忘れた方は下の動画で復習お願いします(笑)

でもここでもう一つ疑問というか、不安がある方いますよね?「簡単にまっすぐになるのはよくわかった。でも厚く塗るんだから重くならない?しかも弱くなっている土壁の上にたくさん塗り上げて重くなるのはこわくないですか?」たぶんそう思われる方がいると思います。
そこで試験報告②は漆喰ドカッと!の重量試験です。
同じ容器に従来より土壁補修に使用されている材料①中塗り土②通常の中塗り漆喰(砂しっくい)の2種類と、最後に当社がおすすめする③漆喰ドカッと!を容器いっぱいに詰めて乾燥させました。
乾燥後各材料の重さを計量してみると・・・
中塗り土
①中塗り土356g
砂しっくい
②通常の中塗り漆喰351g
ドカッと重さ
③漆喰ドカッと!154g
なんと漆喰ドカッと!は①中塗り土や②通常の中塗り漆喰の半分以下の重量でした。めちゃくちゃ軽い!
この軽さが重量負担を軽減し、弱くなった土壁の上に塗っていただいても安心してご利用いただけます。

漆喰ドカッと!はただ簡単にまっすぐに直せる(1度に厚く塗れる)というだけではなく、簡単にまっすぐに直せてさらに土壁にやさしく(軽いため重量負担を軽減)までを考えて開発した商品です。古い土壁補修にはぜひご利用ください。
なお試験報告②は動画でもご覧いただけます。気になる方は下の動画をご覧ください⇊

電話でのお問合せ ☎0799-85-1147 スマートフォンをご利用の場合、こちらをタップすることで電話をかけることができます

2021/09/30(木曜日)砂漆喰が無い場合も・・・

砂漆喰(中塗り漆喰)は昔は高価だった?


 

土壁漆喰
今では漆喰仕上げの中塗り(不陸調整材)としても必要不可欠の砂漆喰ですが、すべての状況において必ず使われていたわけではないようです。

古い建物の修繕や解体、または一部欠損している場所を確認しても、土中塗りの上に上塗り(通常の漆喰仕上げ)がされているのをよく見ます。

もちろん城郭建築や土蔵など、漆喰による大壁仕上げなどの場合は、十分な厚みで砂漆喰が塗られていますが、社寺や書院造りなどの真壁造の建築では以外に砂漆喰は使われていません。

考えるに・・・(何の根拠もない仮説ですが)

①そもそも昔は石灰が高価で一般の住宅には大量に使用できなかった?

②土壁の精度も高く不陸調整の必要が無かった?

③建築様式で軒が長く、直接風雨にもさらされないので厚く塗る必要が無かった?

などの理由が考えられますが、土の上に薄く(2mm程度)上塗りを塗って何十年も落ちずに保たれているのはすばらしいですね。

また、漆喰が剥がれ落ちても漆喰部分だけが綺麗に剥がれるので20~30年程度の定期的な塗替えを心掛ければ、土を傷めず何百年も持つんでしょうね。

漆喰が傷んだら土がむ傷む前にすぐにメンテナンスが必要ですね。

最近は、付着力や強度ばかりに目が行きがちですが、土壁・漆喰は自然素材のただの石灰岩ですから定期的なメンテナンスは当然必要になります。
それでも数十年もつのはすごいですよね。

以前上塗りだけきれいに剥がせる仕事が良い仕事。剥がれればまた塗ればいいじゃない。と言っていた左官屋さんもおられました。

何十年、何百年持つ工法も重要ですが、荒壁や、中塗り土が傷む前に定期的に上塗りだけメンテナンスすれば費用も少なくてすみますしね。

先人はやはりよく考えていたんですね。
<<砂漆喰とは・・・島かべ砂漆喰はこちら

 

先人の方はどんな方法で土下地に漆喰を塗っていたのか?

 

では、どんな工法でやってたのか、考えるに・・・(再度根拠のない仮説ですが)

①土に水湿しをジャブジャブしていた。(ちょっと現実的じゃないですよね、ムラ引きしそうです。)

②土に追っ掛けしていた。(これは今でもやられている人は多くいますが、土や藁すさによってはアクが出る場合があるので注意が必要です。特に寒い時期)

③引き糊を使用した。(これも現代でのシーラー替わりですから、今でもやられている人が多くいます。)

④上塗りの漆喰の糊が濃い。(③と近いですが・・・)

あと、土が入っていたり、紙すさだったり、貝灰だったり、色々仮説を考えるとおもしろいですね。

砂漆喰が塗られていない場合。

砂灰 砂漆喰 砂灰

砂漆喰が塗られている場合

砂漆喰

 

漆喰にご興味がありましたらお問合せ下さい!

 

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