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2022/07/02(土曜日)土壁の施工|荒壁の塗り方ブログ!

荒壁は小舞下地に施工!


 

 

どんなところに使用される?

 

荒壁は、特に古民家や社寺仏閣それから土蔵などの下地として使われてきました。

この下塗りの荒壁を塗った後、中塗り、上塗りへと工程をすすめていきます。

 

施工のポイント!

荒壁は土と藁すさを練り合わせ、1週間以上の寝かせて施工するのがオススメ!

保管期間は通常、だいたい1か月や2か月ほど、保管期間が長ければ長いほど塗りやすくなります。

 

施工方法

 

〇塗り付け

荒壁は、竹で編んだ木舞下地の表裏の両面に塗り付けます。

先に塗り付けた面を「荒壁」、その裏側に塗った面を「裏返し」と呼んだりします。

荒壁の表面の乾燥後、裏返しの工程に進むほうがよいとされています。

荒壁は、柱の太さに合わせておおよそ50mm以上の厚みを付けます。

ここで塗り付けが完了という場合がありますが、より丁寧なのは縦縄と言われる縄を垂らして荒壁に埋め込む作業などもあります。

 

〇乾燥期間

厚みをこれだけ付けると、乾燥収縮による割れがかなり見られます。

完全乾燥をしていないと上塗りまで下塗りの亀裂が浮き出てくることがあります。

なので、必ず完全乾燥をして完璧に割れてから中塗り施工に入りましょう!

工期に余裕のある現場では半年以上、荒壁を乾燥させることもあります。

 

このような手順を踏み荒壁の施工を行ってください。

荒壁の施工をお考えの方は、「土」と「すさ」がセットになった【荒壁セット】をぜひ、ご利用ください

その他関連ブログ(画像をクリック)

 

2022/08/01(月曜日)土壁の強化剤|土強(どきょう)の強度試験

下地を強化しないと下地から剥がれ落ちたら塗り直し工事が無駄に


 

剥がれ落ちてしまった土壁の補修のお問い合わせが急増しております。

ボロボロ取れる弱くなった土壁は取り除いて、残った土壁を固める為に浸透性の土壁強化剤「土強~どきょう~」を塗布して土壁強化を当社はおすすめしていますが、なかなか言葉では伝わりにくいので試験中の様子を紹介します。

 

こちらは外部で約半年間放置した見本です。

石膏ボード300角サイズ全体に中塗り土を塗り、下半分だけ土強を塗布していましたが、みごとに上半分だけ土壁が無くなっています。

しかも下地の石膏ボードも水でボロボロになって砕けてしまいボード表面の紙だけ残っています。石膏はもともと水に弱いので外部に放置すれば当然の結果ですが・・・

そんな中でも土強(どきょう)を塗布した箇所はきちんと中塗り土の原型を残しています。

 

土強(どきょう)は土壁どうしを強固に繋ぎ合わせ、土壁内部で水で溶け出すことがない、不溶性の無機物質を作り、土壁の強度を向上させる仕組みになっております。


この高い強度を土壁に出せるため、土壁補修におすすめしております。

2022/08/01(月曜日)荒壁土は特殊な練り方?!

土と藁すさを足で混ぜる!フミフミ!


 

古民家や伝統建築に使われる「小舞荒壁下地」。

小舞下地に塗る土壁は「荒壁土」になりますが、そんな荒壁の材料の練り方をご紹介!

 

荒壁土の練り方

 

荒壁の材料の土と藁すさをホームセンターなどでも販売している「練り船」を使って練ります。

荒壁土は、足で材料を踏んで練りしょう。

練る際は、裸足で練るのがおすすめ!

長靴だと脱げそうになり、練りにくいので裸足もしくは、田んぼ用の長靴でもOK。

施工前のポイント!

 

荒壁土を練った直後でも材料を塗ることは可能です。

ですが、練ってすぐ塗り付けをすると材料の藁すさがピンピン跳ねて、塗るのがかなり難しい。

なので長期間、材料を寝かせて置くのがポイント。

これを「腐り土」といいます。

長ければ半年ほど寝かせる場合もあり、色がだんだん変わります。

荒壁の施工の際は、これらの方法をぜひ、お試しください!

実際に荒壁土の練ってみた動画もアップしております。

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