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「研究室!研究報告」の記事一覧

2022/07/10(日曜日)漆喰(しっくい)のメリット・デメリット その1

漆喰のメリット その1


 

十数年前までは漆喰(しっくい)は社寺仏閣に使用されている白い壁!というイメージだけでしたが、最近は自然素材思考などで広く認知され、住宅の内装などに普通に使用される塗り壁になりました。
ところでみなさんはこの漆喰(しっくい)についてメリット・デメリットをご存じですか?今回は少しご紹介したいと思います。
やはり漆喰(しっくい)のメリットでまずご紹介したのは「調湿性能」。ん?「調湿性能」てなに??しっくいは湿度をコントロールする塗り壁なんです。
漆喰は多孔質と言って、無数の小さな穴があいている素材であるため、吸湿・放湿性があります。湿度の高い夏は湿気を吸い込み、乾燥した冬には湿気を放出することで、空間の湿度を適度に調節します。その結果、結露を防止し、建物の耐久性を維持することにもつながります。
冬ストーブなどで室内をあたためると、外気温との差で結露しやすくなりますが、それを防止します。


最近では見かけることも少なくった蔵。昔はその家の大切な物のをしまっておく保管庫でしたが、蔵には必ずと言っていいほど漆喰が塗られていました。蔵で保管されていた数十年前の書紙がボロボロになることなく、良い状態で残っていたのもこの「調湿性能」が大きいです。書物の素材は紙なので湿度は大敵ですからね。
≫お手軽に塗れるしっくいはこちら・・・

 

漆喰のデメリット その1

 

 

では逆にデメリットはなんでしょうか?一番は汚れやすい、汚れが目立つという面でしょうか。
白い漆喰の壁はやはり汚れたときに目立ちます。特に漆喰はさきほどメリットのところでお話しましたが、多孔質で無数の小さな穴があいている素材です。
穴があいているということは水を吸うので、コーヒーなど色の濃いものをこぼした際は壁に浸透してシミになってしまうのが厄介です。外部の壁なら雨ですね。汚れと一緒に雨水を吸いつづければ汚れが目立ってきます。

汚れのメンテナンス方法はもちろんあるのでご心配なく。
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みさなん知っていただきたいのは、漆喰(しっくい)は多孔質であるため調湿性という良い特長にもなるが、逆に悪い部分にもなるといこと。
何に、どこに重点を置くのかによって住宅素材を選定していただければと思います。

 

漆喰の事ならお気軽にご相談ください!

2022/07/01(金曜日)カチオンってなんだろう???

カチオン?ノニオン?アニオン?


今回は研究的なお話をひとつご紹介します。
左官職人様とのお問い合わせの中でよくカチオン系ですか?などと聞かれる事があります。

弊社の見解を申しますと・・・

■カチオン=陽(+)イオン=アルカリ性=カルシウム、ナトリウム、鉄など
■ノニオン =非イオン  =中性    =水、塩(塩化ナトリウム)など
■アニオン=陰(-)イオン=酸性    =塩酸、硫酸、炭酸、珪酸など

と分類され物質の名前ではなく、性質を示す言葉です。

物質とは「島かべドライストップ」等のアクリル系や、酢ビ系、シリコンアクリルなどの事です。

セメントや漆喰はアルカリなので、これに使用(混ぜたり塗ったり)する樹脂はアルカリ側に寄せてあります。
最近ではセメントや漆喰用の樹脂は、殆どアルカリ側です(耐久性は様々ですが・・・)
ですので、セメントや漆喰用の樹脂はほぼカチオンといっていいと思います。

まとめると、カチオンは性質を表し、セメントや漆喰の強アルカリに使用出来る性質を持っているというのが正しいのかもと思います。

2020/06/26(金曜日)土壁補修を極める Vol.4 仕上げに漆喰(しっくい)が塗れるように・・・

古い土壁補修の現場は土塀・土蔵など大壁であることが多い


 

大壁(面積の広い壁)に塗り壁材を施工するとなると、心配なのはクラック(割れ)である。
特に乾燥収縮によるクラックは、塗る厚みと塗る面積が大きくなるほど発生リスクが高くなる。
大壁であることが多い土壁補修は、このリスクを軽減するため、不陸調整する【しっくいドカッと!】塗りの工程で、クラック防止用のネットを挟み込む。

大壁は仕上げ塗り工程の作業性上げないとより難しくなってしまう

 

塗る面積が広い大壁は仕上げ塗り作業をしていると、あちらは乾いてきたが、こちらはまだ乾いていないと乾きムラがでやすくなる。ましてや土壁補修の場合は、不陸調整するために塗り上げてきた厚みも壁一面で違いがあるため、なおさらである。この現象は仕上げ塗り作業の効率を下げるだけでなく、壁の強度にも影響がでてしまうおそれがある。
この現象を軽減するために下地材【漆喰ベース】を使用する。

≫下地材 漆喰ベースくわしくはこちら・・・

【漆喰ベース】を下地にすることで、水引ムラが無くなり一定になる。大きな面積の壁でも仕上げ塗り施工中の乾きムラを軽減することができ、作業効率もあがる。
仕上げ塗り漆喰(しっくい)を押さえ込みやすくなり、結果強度を上げることにもつながる。

 

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