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「研究室!研究報告」の記事一覧

2020/07/12(日曜日)土壁の防カビ対策!

◆島かべ抗菌剤は土壁にも効果がある?

最近、古民家改修などで、中塗り土で仕上げ(中塗り仕舞い)が増えている気がします。
勿論、その上に糊土などで仕上げの土を塗る場合も多いですが、天然の土を最終仕上げに用いた時に気になるのが、土壁上のカビです。

漆喰はアルカリがきつく抗菌作用が高いので、比較的カビの繁殖はしにくいですが、土壁はカビが発生してしまうと繁殖しやすいです。
そこで漆喰用の島かべ抗菌剤を混入して実験してみました。


まずはカビを育てまして・・・(笑)


漆喰用の抗菌剤を混入した厚み8㎜程度の土壁にこすり付けています。
上記はその状態で約半年経過しています。
初期と変わらず繁殖は防げていますね。土壁自身が抗菌性能を有しているのが分かります。

ここで注意点が・・・
土壁に島かべ抗菌剤を混入してすぐ塗ると、薄く白い斑点が出ました。これは抗菌剤が溶けきっていない為だと思います。
ですので、抗菌剤を混入して半日~1日程度練り置いて使用して下さい。そうすると成分が完全に溶け出し意匠にも問題ないです。
逆に何日も練り置きしすぎると、わらすさが腐ってしまい土壁の色も変わってしまうのでそちらも注意です。

«土壁にも使える島かべ抗菌剤の商品詳細はこちら・・・

電話でのお問合せ ☎0799-85-1147 スマートフォンをご利用の場合、こちらをタップすることで電話をかけることができます

 

2022/07/10(日曜日)漆喰(しっくい)のメリット・デメリット その1

漆喰のメリット その1


 

十数年前までは漆喰(しっくい)は社寺仏閣に使用されている白い壁!というイメージだけでしたが、最近は自然素材思考などで広く認知され、住宅の内装などに普通に使用される塗り壁になりました。
ところでみなさんはこの漆喰(しっくい)についてメリット・デメリットをご存じですか?今回は少しご紹介したいと思います。
やはり漆喰(しっくい)のメリットでまずご紹介したのは「調湿性能」。ん?「調湿性能」てなに??しっくいは湿度をコントロールする塗り壁なんです。
漆喰は多孔質と言って、無数の小さな穴があいている素材であるため、吸湿・放湿性があります。湿度の高い夏は湿気を吸い込み、乾燥した冬には湿気を放出することで、空間の湿度を適度に調節します。その結果、結露を防止し、建物の耐久性を維持することにもつながります。
冬ストーブなどで室内をあたためると、外気温との差で結露しやすくなりますが、それを防止します。


最近では見かけることも少なくった蔵。昔はその家の大切な物のをしまっておく保管庫でしたが、蔵には必ずと言っていいほど漆喰が塗られていました。蔵で保管されていた数十年前の書紙がボロボロになることなく、良い状態で残っていたのもこの「調湿性能」が大きいです。書物の素材は紙なので湿度は大敵ですからね。
≫お手軽に塗れるしっくいはこちら・・・

 

漆喰のデメリット その1

 

 

では逆にデメリットはなんでしょうか?一番は汚れやすい、汚れが目立つという面でしょうか。
白い漆喰の壁はやはり汚れたときに目立ちます。特に漆喰はさきほどメリットのところでお話しましたが、多孔質で無数の小さな穴があいている素材です。
穴があいているということは水を吸うので、コーヒーなど色の濃いものをこぼした際は壁に浸透してシミになってしまうのが厄介です。外部の壁なら雨ですね。汚れと一緒に雨水を吸いつづければ汚れが目立ってきます。

汚れのメンテナンス方法はもちろんあるのでご心配なく。
≫調湿性を失うことなく撥水剤を配合したしっくいはこちら・・・

みさなん知っていただきたいのは、漆喰(しっくい)は多孔質であるため調湿性という良い特長にもなるが、逆に悪い部分にもなるといこと。
何に、どこに重点を置くのかによって住宅素材を選定していただければと思います。

 

漆喰の事ならお気軽にご相談ください!

2022/07/01(金曜日)カチオンってなんだろう???

カチオン?ノニオン?アニオン?


今回は研究的なお話をひとつご紹介します。
左官職人様とのお問い合わせの中でよくカチオン系ですか?などと聞かれる事があります。

弊社の見解を申しますと・・・

■カチオン=陽(+)イオン=アルカリ性=カルシウム、ナトリウム、鉄など
■ノニオン =非イオン  =中性    =水、塩(塩化ナトリウム)など
■アニオン=陰(-)イオン=酸性    =塩酸、硫酸、炭酸、珪酸など

と分類され物質の名前ではなく、性質を示す言葉です。

物質とは「島かべドライストップ」等のアクリル系や、酢ビ系、シリコンアクリルなどの事です。

セメントや漆喰はアルカリなので、これに使用(混ぜたり塗ったり)する樹脂はアルカリ側に寄せてあります。
最近ではセメントや漆喰用の樹脂は、殆どアルカリ側です(耐久性は様々ですが・・・)
ですので、セメントや漆喰用の樹脂はほぼカチオンといっていいと思います。

まとめると、カチオンは性質を表し、セメントや漆喰の強アルカリに使用出来る性質を持っているというのが正しいのかもと思います。

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