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「使い方のご提案!」の記事一覧

2020/05/02(土曜日)海鼠壁(なまこかべ)の施工方法

テーマ:海鼠壁(なまこかべ)の工法一例

島かべドカッと!を利用した海鼠壁工法について

はじめに

台風などの風雨による被害が大きい地域で土蔵などの腰回りや雨掛かり部分は瓦張りされておりこれらの瓦と瓦のつなぎを漆喰で盛り上げた部分を海鼠漆喰(海鼠壁)といいます。
海鼠壁は、瓦を横や菱形に張り、目地部分に盛り上げられた漆喰により各地域に見ることのできる多種多様なデザインがあり、迫力のある尚且つ美しい風景を展開してくれます。
海鼠壁という名前の由来は、瓦と瓦の目地をかまぼこ型に盛り上げた漆喰の断面が、海鼠(なまこ)に似ていることからつけられたといわれております。
もともとは瓦下見というタイルを張るときのようにし、漆喰で目地を凹めたものでしたが、目地から水が浸透しやすく、裏に回った湿気が瓦の剥離を早めるので、後に目地を盛り上げる工法になったともいわれております。

 

 


① 下地瓦取り付け
海鼠壁は、小舞荒壁下地の躯体に下地板を張り、その上から瓦の四隅に穴を開け釘止めして止めたり、小舞荒壁表面に竹釘や鉄くぎを打ち込んで止めたりしている場合が多いです。
近年では、モルタル下地も増え、瓦ではなくタイルの使用も多く、タイルボンドなどで貼り付け固定する場合も多いようです。

② 島かべドカッと!で海鼠の芯材を作ります。
瓦の間(目地)を10㎜~15㎜程度開け、タイルの要領で目地部分にドカッとを注入し、かまぼこ状に盛り付け下地を作ります。
完全乾燥

③ 島かべ練り漆喰で上塗りを行います。
島かべ練り漆喰を乾燥した芯材(ドカッと)に2mm程度で塗ります。水引き加減を見ながら鏝等で表面を整えていきます。

道具は、海鼠の大きさやデザインにより違いがあるため、大抵の場合は手作りで行う。

 

島かべ練り漆喰が海鼠壁の仕上げに向いている理由!
練り漆喰の特徴は厚塗りが可能な事、また海藻糊が入っているので乾燥が遅いことなどの特徴により、海鼠のような手間と時間のかかる仕事には非常に向いています。
通常の漆喰で、乾燥したドカッと上に漆喰を塗れば乾燥が早く、表面を整える間に乾燥したりブツが出たりする。
練り漆喰は、そのようなことからも海鼠壁には使いやすい材料です。
また、油が配合されているので十分な鏝押さえを行えば耐久性も向上します。

下塗り(下地目地埋め)材料

上塗り(仕上げ漆喰)材料

漆喰にご興味がありましたらお問合せ下さい!

2021/03/01(月曜日)土壁の色|色的に希少な土は手に入らない!なので顔料で土色を再現

土壁の色を再現できる顔料があります。


 

お好みの土色が見つからない!そんな時には・・・

 

壁カラー(土壁の色)とは・・・

「島かべしっくい」「蔵直し」「淡路島の砂」「壁カラー土色」を混ぜて、土壁のような「漆喰掻き落とし仕上げ」しませんか?
本当の土壁だと外壁は雨に当たると流れてしまうため、漆喰を利用することで安心な強度が得られます。
また、漆喰はベースは白のため、どんな色にも着色できる利点もあります。

壁カラー土色を利用して作成した、土壁のような「漆喰掻き落とし仕上げ」が下記になります。

_DSC0097
各種色見本はこうなります。
B-102 灰茶
B-102web

E-105 黄土
E-105web

F-106 山吹
F-106web

I-109 赤錆
I-109web

L-112 褐色
L112web

壁のカラーのことならご相談ください!

2022/12/01(木曜日)リライム施工要領書

  ♡ リライムとは・・・
リライム漆喰は、近年人気の「漆喰の家」の外壁漆喰塗り住宅に対応した漆喰壁です。
日本伝統の漆喰では難しいパターン仕上げが容易にでき、漆喰の特徴でもある「押さえ」で高める撥水性も、特殊撥水剤配合で塗りっぱなしで十分に効果を発揮します。リライムの高い撥水性と抗菌性で汚れとカビに強い外壁にすることができます。


♡ リライムは、従来の漆喰に撥水性能をプラスしました。
リライムは、日本伝統の漆喰の欠点でもあるパターン仕上げによる表面の吸水から起こるカビや汚れを抑制する「高性能撥水剤」を混入したハイブリット漆喰です。

♡ リライムは、不燃材料です。
石灰岩を主成分とする漆喰壁は、燃えず火災時の有毒ガスも発生しない建材です。

♡ リライムは、施工性が良好です。
日本伝統の漆喰を継承するリライムは、洋風漆喰のパターン仕上げはもちろん、フラットな押さえ仕上げもできる漆喰です。樹脂系の建材では難しい大壁の塗り継ぎも問題なく行えます。

♡ リライムは、豊富なデザインパターンが可能です。
漆喰壁特有の豊富なパターン仕上げが可能で、顔料の混入でカラー漆喰も可能です。

♡ リライムは、抗菌剤配合です。
抗菌性の高い漆喰に抗菌剤を配合しよりカビに強くなりました。

♡ リライムは、伝統の漆喰としてお使い頂けます。
老舗漆喰メーカーが作るリライムは、もちろんお城やお寺など同様に純白で鏝跡の無いフラットな仕上げが可能です。

製品名:リライム 日本伝統の漆喰壁が持つ不燃性や抗菌性、調湿機能などの特長をそのままに、 弱点ともいわれる付着力と強度を改善し、自社開発の特殊撥水剤と防カビ材を追加した撥水性・防汚性の高い高機能外壁用漆喰壁です。
外壁でのパターン仕上げや伝統漆喰のフラットな押えもなどが容易に出来ます。

リライム上塗り材

■ 品番 289200
■ 製品名 リライム
■ 容量 主材:12kg 撥水剤:800g 
■ 標準施工面積 12㎡
■ 標準塗厚 0.8mm
■ 標準加水量 5.5kg
■ 梱包単位 ポリペール缶 12.8kg (主材12kg 撥水剤0.8kg)
■ 性状 色 主材:白色粉体 撥水剤:白色液体
■ 主成分 主材;消石灰・炭酸カルシウム 配合材:水性撥水剤
■ 定価 10,920円 ㎡=1,092円

 

製品名:リライムベース モルタル・コンクリート・古い漆喰壁などへのリライム施工の下地処理にお使い下さい。ローラー刷毛等で施工でき、乾燥後は白くなるので下地の汚れなどの隠蔽にも役立ちます。下地への付着力を向上させ、水引きやアクを止めます。リライムを施工する下地処理にご使用下さい。

リライム下塗り材(リライムベース)

■ 品番 326001
■ 製品名 リライムベース
■ 容量 3kg
■ 標準施工面積 12㎡
■ 標準塗厚 刷毛・ローラー施工 ㎡=250g
■ 標準加水量 3%未満
■ 梱包単位 ポリビニール袋 3kg
■ 性状 色 白色液体
■ 主成分 水性樹脂エマルジョン
■ 定価 6,620円 ㎡=662円

 



● 混 練 ~リライムを練ります。

① 撥水剤800gと水4.5kg入れ軽く混ぜ合わせます。
② 主材12kgをペール缶に入れハンドミキサーで練ります。
※ダマにならないように最初は固練りで練ります。
③ 固練りでダマを潰した後残り1Lの水を少しづつ入れ硬さを調節して下さい。
④ 加水をしながら硬さを調節し十分に混練して完成。
※リライムは練り置きが可能です。練り置きすることで 塗りやすくなります。


● 下地処理 ~外壁モルタル下地にリライムを塗ります。

適応下地:ラスモルタル・コンクリート・古い漆喰面など浮き・亀裂等が無いことを確認し、リライムベースで下地処理を行って下さい。

下地には、通常ラスモルタル下地をお使い下さい。
モルタルには全面ネット張りを行い、接着増強専用シーラー「リライムベース」をローラー刷毛で塗布してください。
※リライムベースが完全乾燥後次の工程に進んで下さい。


● 塗付け ~リライムをリライムヘベースの上に塗ります。

◇ 塗り付けは、通常の漆喰同様に金鏝で塗り付けて下さい。
◇ 一度、下地にしごき塗りを行い、その後追い掛けで2度塗りすることで塗り残し無く綺麗に仕上がります。
【フラットな押さえ仕上げの場合】
塗り付け後、水引(乾燥状況)を見ながら水が引くまで押えて下さい。
【パターン仕上げの場合】
木鏝やスタイロフォームなどを利用し塗り付けながらパターンを付けて下さい。
出隅を事前に塗っておくことで美しく仕上がります。
◇ 大壁などによる塗り継ぎは、乾燥しなければ問題なく行えます。
◇ 乾燥期間は、夏場72時間以上、冬場1週間程度を目途に養生して下さい。
※完全乾燥するまで雨などが掛からないように注意して下さい。

● 一般的なラスモルタル下地への施工工程

リライムは、通常の漆喰より多少の曲げ弾性はありますが、モルタルや下地の構造上の反りや亀裂に追随できません。下地のモルタルは割れないよう各社モルタルメーカーの仕様に従い、全面ネットなどの下地処理を行って下さい。
また、モルタルは十分な養生期間を設け、7日以上乾燥させて下さい。

◇ 気温5℃以下での使用はしないで下さい。
◇ モルタル下地は、ラスモルタル下地を推奨しております。ラスカットパネル、構造用合板、無塗装サイディングボード等の下地への樹脂モルタル塗りなどの下地は構造亀裂が発生します。大壁での下地には使用しないで下さい。
◇ ラスモルタル下地は、各社モルタルメーカーの仕様に従い施工下さい。軽量モルタル等は必ず16mm以上塗付け、前面にグラスファイバーネットを伏せ込み、十分な養生期間を設けて下さい。
◇ コンクリート下地は、セパ穴埋め、ジャンカや不陸など必ず樹脂モルタル補修材で補修してください。
◇ 内装石膏ボードに塗る場合は、ジョイント部分をファイバーテープで補強し、ジョイント、ビス穴パテ処理後全面にリライムベースを塗って下さい。

■しっくい壁は、強アルカリ性の物質です。眼や口に入らないよう注意し、手に付いた場合はすぐに洗い流してください。施工は、適切な保護具を身に付けて下さい。
■冬季(昼夜気温5℃)以下になる環境では使用しないで下さい。
■寒い時期での着色は、色むらの原因になりますのでご注意下さい。
■窓ガラス、サッシ、木部などに付着しないように注意し養生して下さい。
■残った材料や洗い水等は、各自治体が指定する産業廃棄物で適切に処分して下さい。
■その他取扱いについてはSDSをご確認下さい。
■この施工要領書は、すべての状況において施工を保障するものではありません。サンプル等をご利用頂き、試験施工を行って下さい。

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