木摺りに漆喰塗る場合、どうされていますか? |
木摺り下地は、目透かしをした幅1寸程度の木摺り板に直接漆喰を塗っていく工法です。
明治時代~大正時代にかけて、洋風建築が増え、内装の大壁のデザインが主流になるととともに普及しました。
木摺り漆喰「島かべドカッと」で文化財改修現場!
石膏ボードの無い時代より続く伝統工法で、漆喰を20㎜~30㎜塗ることから強く、調湿性能に優れた壁になります。
また、現場のごみが木材しか出ない(石膏ボードの切れ端や新建材など)事や間伐材を利用もできるメリットも含め、見直されて自然素材だけの壁として見直されています。
文化財だけではなく「自然素材」にこだわった工務店などでも、この木摺り下地が使われており、これから益々普及すると思います。
木摺りを使うメリットは?
・下地は、木材と釘だけ!新建材を利用しない省力化の実現
・木材は、森林保護の観点から間伐材を利用して安価(※実際はすいません国産材は安価ではないかも・・・)
・自然素材だけで壁が作れる!使うのは漆喰と木材だけ。
・現場のごみが極端に減る!(木材の切れ端と漆喰の紙袋だけ!)バッカンの中身が減ったとも聞きます。
・漆喰を厚く塗るので調湿性が高い!漆喰は厚く塗ることで湿気を吸う量が増えます。
などなど・・・メリットはたくさんあります!
天井にも使えますか?
もちろん!天井にも使えます。上記写真で紐がぶら下がっていますが、これが伝統的な左官材料「ひげこ」!
この木摺り下地にひげこを釘打ちし、島かべドカッとを塗りながら伏せこんで行きます。
このように塗れば、天井に塗っても剥落防止になります。
もともと「島かべドカッと!」は木摺り板にも付着しますし、目透かしの間に入り込んで引っかかるので壁面にはひげこは必要ないと思います。
このように厚く塗る必要がある現場には、一度に10㎜以上塗れるドカッとが便利です。
ドカッと!を使用することで、塗り重ねる回数減って作業が楽になり、乾燥期間を短くできるため工期を短くすることができます。
木摺り下地の施工方法はこちらでご覧ください。