◆島かべ抗菌剤は土壁にも効果がある?
最近、古民家改修などで、中塗り土で仕上げ(中塗り仕舞い)が増えている気がします。
勿論、その上に糊土などで仕上げの土を塗る場合も多いですが、天然の土を最終仕上げに用いた時に気になるのが、土壁上のカビです。
漆喰はアルカリがきつく抗菌作用が高いので、比較的カビの繁殖はしにくいですが、土壁はカビが発生してしまうと繁殖しやすいです。
そこで漆喰用の島かべ抗菌剤を混入して実験してみました。
まずはカビを育てまして・・・(笑)
漆喰用の抗菌剤を混入した厚み8㎜程度の土壁にこすり付けています。
上記はその状態で約半年経過しています。
初期と変わらず繁殖は防げていますね。土壁自身が抗菌性能を有しているのが分かります。
ここで注意点が・・・
土壁に島かべ抗菌剤を混入してすぐ塗ると、薄く白い斑点が出ました。これは抗菌剤が溶けきっていない為だと思います。
ですので、抗菌剤を混入して半日~1日程度練り置いて使用して下さい。そうすると成分が完全に溶け出し意匠にも問題ないです。
逆に何日も練り置きしすぎると、わらすさが腐ってしまい土壁の色も変わってしまうのでそちらも注意です。