漆喰壁に付く線香煙によるのアク厄介です。
以前からお問い合わせが非常に多いお線香のシミ、灰汁メンテナンスについて試験をする為、見本の作成です!
漆喰(しっくい)は当たり前ですが社寺仏閣に施工実績が多く、お線香の煙により状況によっては発生します。
私が以前ご訪問させていただいたお寺の現場では、内装リフォーム後3年ほどでシミ、灰汁が本堂内部に発生し、お線香をたく場所から離れるにつれ、シミがうすくなって出ている状況でした。
その時ご住職様に言われたのが「リフォームする前まで何十年とこんな事にはならなかったのになぜですか?」とご質問をうけました。
元請け様にお話をお聞きするとリフォームは汚れでなく劣化による塗り替え工事で、元々の下地は木舞荒壁→中塗土→漆喰で施工してあり、
リフォーム時に下地をラスボードに変更し、厚塗り石膏プラスター→漆喰で施工したとの事でした。
このお寺の現場は外部も漆喰で施工してあり、元々の木舞下地の場合外~内部まですべて通気性のある塗り壁で仕上げられていたことが何十年もお線香で汚れなかった要因だと推測できました。ラスボード下地場合は仕上げ部分の漆喰だけが通気性のある壁材になってしまいます。ですので対策としては換気口を設けるなど換気を良くするしか対策はありませんねとお話させていただきました。
また最近はお寺でも冬に暖房をつけることがよくあり、外気温との差で暖房設備の近くは湿度が著しく高くなり、暖房設備のまわりに集中してシミが発生した現場もあります。
この度の試験用塗見本は「島かべしっくい」を堅押さえで仕上げ、半分に撥水剤「島かべ撥水剤」を塗ります。
お線香の煙がこもるよう塗見本と同じサイズの小さい箱を作り、その中でお線香をたきます。
箱に蓋をするよう塗見本を置きます。
こんな方法で塗見本にお線香のシミをたっぷりつけた物を数枚作成し、どんな薬剤がシミを落とすのに効果高いのか?撥水剤塗布面はシミがつきにくいのか?また落ちやすいのか?