海外から入ってきた仕上げ方法でリアルに表現
この度オーダーの依頼をいただいたのは、カフェ経営をされているオーナー様。これから新店を増やしていくにあたり、店内の雰囲気を変えたいと思いながら、webでヒントを探していたそうです。
どのような雰囲気にしたいのかというと、本当に海外のカフェに訪れたと感じる空間。そうすることで、来ていただいたお客様が非日常感を感じ、よりリラックスして、食事、お茶を楽しんでもらえると思ったからです。
そんな時、オーナー様の目に留まったのが当社ホームページに掲載されている下記のデザイン壁。
このデザインをご希望のカラーに調色して、カフェに採用したいとの依頼です。
さすがオーナー様だなと感心しました。なぜならこのデザイン壁をつくる施工方法は、明治時代に海外から入ってきた塗り方になるためです。
なので、昔の建築をそのまま活かし、リフォームを繰り返しながら、継続してその建物を利用しづつける文化が根付いている海外では、実際にこの方法で施工しているカフェもあると思います。
デザインだけなく使用場所や環境も考慮しながらの研究・開発
依頼いただき、早速研究・開発をはじめましたが、難しい問題がありました。
まずは施工する下地への壁材の定着です。
本来これだけ凹凸と厚みある塗り壁を施工するには、材料の重量が重くなるため、下地は食い付きがよく、重い材料にも耐えうる強度でなくてはなりまん。
しかし、この度依頼は板状の下地に施工することが確定しているので、板状下地で強度ある下地づくりと、壁へしっかり定着させるための方法も確立する必要がありました。
当社のオーダー壁研究・開発はそのデザインを実現するだけでなく、施工する場所や環境に合わせ、材料や施工方法(やり方)を確立します。
また、施工方法に関しては実際に現場施工する業者様と共有し、施工前に施工レクチャを行います。
もうひとつの難題は色合わせでした。
オーナー様はかなり強いこだわりをお持ちでしたので、微妙な色調整を繰り替えし行い、実物サンプルの提出は5度にもおよび、最終的にご納得いただきました。塗り壁材は施工して乾燥後に正式な色になるので、実は大変な作業です。
そんな難度をクリアし、オーナー様にご採用いただいた壁が下記になります。
当社では淡路島の「土」を素材にした壁材や床材で、お客様の建築イメージ、コンセプト、ニーズに合う空間デザインをご提案をしております。
多彩な空間を彩る壁の質感、表情をゼロから開発し、形にします。
「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな材料、仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。