土壁の良い特徴を残しつつ、上品さも表現
オーダーのご相談いただいたのは店舗オーナー様。ご相談を受けた店舗は個室でゆっくり食事を愉しめる創作和食店。オーナー様がイメージした空間は「茶室」
ただし、「茶室」を表現しただけではインパクトに欠けるので、落ち着きや上品さを感じるだけでなく、素材感があり、一度訪れたら忘れない印象に残る空間。
落ち着きある雰囲気を出したいので自然を感じる素材を使用して欲しい、しかし、飲食店なので自然を感じるがポロポロと落ちたりしない表面強度も実現して欲しいとの要望です。
相反するデザインを表現できるかが重要課題
ご相談いただき研究、開発をすすめましたが、難しかったのが、相反するデザインになる「上品さ」と「力強い素材感」の両方を感じる実現です。
落ち着きと上品さを求められる「茶室」には通常「土壁」を採用していることが多く、その表面は滑らかできめ細かく、「土壁」の素材感があまり際立たないように仕上げていることが多いです。
そのような「土壁」の仕上がり表面にどのように「力強さ」を加えるか非常に悩みました。そこで、思い至ったのが「土壁」特有の割れをデザインに取り入れること。
しかもその割れは、大きな割れではなく、小さく割れになるよう試験し、材料を調合しました。
ただ、小さく、一定に割れるだけではインパクトに欠けるので、施工試験を何度も行い、壁一面の中で小さく割れる部分と大きく割れる部分がランダムに表れるような施工方法を確立しました。
このような研究、開発を行い、お客様に提出し、採用になったデザインが下記になります。
当社では淡路島の「土」を素材にした壁材や床材で、お客様の建築イメージ、コンセプト、ニーズに合う空間デザインをご提案をしております。
多彩な空間を彩る壁の質感、表情をゼロから開発し、形にします。
「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな材料、仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。