社寺建築を行う工務店様、土壁から石膏ボードに代わって、問い合わせが増えている事例です。
以外に多い問い合わせが、施工後数か月後の漆喰面に表れる黄色いモヤモヤしたシミ・・・
特に3月頃からの問い合わせが多く、ほとんどがお寺の新築に多い。昔はお寺の新築と言えば木舞荒壁がほとんどでその場合は、確かに施工後すぐ土中塗りに追い掛けし、土のアクの様な物が表面に出る現象がありましたが、今は多いのがラスボードや石膏平ボード下地、しかも施工後すぐではなく数か月後~1年以上後などもあります。
そう考えると・・・・そうなんです。すべてではありませんが、実は「線香」が原因の場合が多くあります。
お寺と言えばお線香、もちろん毎日欠かすことはできません。その線香の煙が壁に付着する場合があります。もちろんすべてこのようになるわけではありません、シミ、アクが出ていないお寺ももちろん多くあります、ただ様々な条件が重なるとこのような現象になります。
1つには漆喰面の結露及び湿気、お寺によっては冬場ストーブとヤカン、または最近普及している加湿器を使用します。
2つめには城かべ漆喰には調湿機能があり空気中の湿気を吸う機能があります。ただ、ある程度以上の湿気になれば吸えなくなり、結露も起こします。
3つめにはサッシの性能が向上し石膏ボード下地に変わった事からの気密性の向上もあります。このような条件が揃いますと漆喰表面にも結露をが発生し、そこに線香の煙が付着し溶けます。(※線香やたばこの煙は水に溶けやすいそうです。)これが冬の間繰り返され、春ごろに気づく事が多いようです。確かに数現場お伺いしましたがどこも高いところや湿気の溜まりやすい場所にその現象が現れています。
ではどうすれば?いいの?
やっぱり換気なんでしょうね、それと漆喰面が濡れるほどの過度の加湿には注意が必要でしょうね。
線香や護摩を焚かないわけにはいきませんし、当社の周辺(淡路島)は線香の産地全国70%の産地で「線香を止めて下さい」なんて言ったら大変なことになります。