淡路島土と生きる その1淡路島の土を販売
始まりの大地淡路島から
日本最古の書物、古事記には伊邪那岐命・伊邪那美命の二神は、高天原の神々に命じられ、日本列島を構成する島々を創生し、二神は天浮橋に立ち、天沼矛で渾沌とした地上を掻き混ぜ、その時矛の先から滴り落ちた1滴が日本で最初の大地おのころ島(淡路島)を誕生させたと記されています。
その神話にも記されているおのころの大地淡路島、淡路島には人の生活に役立つ大地の資源、「土」が豊富にあり、農業以外にも陶器、瓦、タイルなどに活用されてきました。
◻ 神が宿る「土」
「土」という文字は、その土地の神を祀るために、縦長に丸め固めた土を台の上に置いた形から、土という漢字が出来上がりました(諸説アリ)
土からは様々な植物が誕生します。それ以外にも自然界すべてのものは土から生まれて土に還る、土には生命を生うみ出す大きな力があり、神が宿どっていると信じられ、土の神さまとして祭るようになったと言われております。
淡路島では、瓦や陶器、農業などの土の産業が多くあり、古くから土に神が宿ると信じ崇められてきた。
そんな淡路島で採取できる土「淡路土」は、400年以上の歴史ある日本三大瓦産地の一つ淡路瓦、淡路島の陶器珉平焼きから始まったタイル作りなど産業分野の発展と、御食国として朝廷へ御食料を貢いだ海産物、特産品の玉ねぎや白菜などもその肥沃な土から作られ淡路島民の衣食住を支えてきました。
◻ 淡路土を100年以上販売している会社です。
淡路土を原料に土壁を作り販売している当社は、国生み神話、伊弉諾の神が祀られる伊弉諾神宮の氏子として淡路市多賀で大正元年創業しました。創業者濵岡重吉から110年受け継いで淡路島の大地でしか採れない淡路土の魅力とその大地の恵みを販売することを誇りとして土屋を続けてきました。
淡路土には程よい粘り気と乾燥後の強度があり、良質な土として全国の左官職人から支持を頂き、多くの名建築に使われてきました。国内はもちろん、戦前は建築資材として台湾や朝鮮半島にまで出荷してきました。
土には、数億年の年月をかけその土地で生まれた動植物が混ざり、その土地の気候風土で作られます。淡路土は、どこにでもある土ではなく、淡路島にしかない土なのです。
そもそも土とはなんなのか?
土壁に、瓦に、タイルに陶芸に!田んぼに畑に、医薬品に、製紙に、様々な分野で活用される土、その土とは何か?
◻ 淡路土が生み出す大地の素肌、土のミュージアムSHIDO
国生みの大地、その大地が隆起し、突如現れたかのような空間を構成している土のミュージアムSHIDO
壁も床も淡路土から作られる剥き出しの大地の素肌は、新しくも懐かしくもある感触と、人間たる鼓動を震わせ、同時に安堵を感じさせるような感覚を五感で感じることができる空間である。
歴史と伝統の淡路土から湧き出る力、唯一無二のデザインそれは単なる建築資材を超えた存在として見る人の感性を刺激し続けます。
◻ 土のミュージアムSHIDOが手掛ける、淡路土が生み出すアート、地文(JIMON)
地文(JIMON)とは淡路土が作り出す大地の紋様。
淡路島の大地のありさまであり、山や川、海、池などの表面の紋様であり、淡路島の自然そのものを淡路島の素材で表現したテクスチャーである。
淡路島の大地の豊かさ、動植物の生命の息吹き、四季折々。
遥か昔から詩や絵画によって花鳥風月が表現され、淡路島は現代にもなおその美しさが届けられています。
淡路島の自然が作り出す美しさをありのまま表現するということは、これまで日本に伝わってきた芸術のように悠久に紡がれ続け、永久に届く力がある。
地文は、淡路土を使い生活のとなりで日々そのことを感じられる空間でありアートである。