「おりん」という仏具わかりますか
上記画像が「おりん」です。見たことはあるけど名前は知らなかった、そんな方が多いのではなでしょうか。
身近な宗教用具のひとつで、読経をはじめる前と終わった後に打ち鳴らす仏具です。
その澄んだ音色は邪気を払い、空間を清浄にすると言われています。
「おりん」には数種類の材質があり、その中でも特に音質や余韻が良いとされる最高級素材が佐波理(さはり)【銅と錫の合金】が材質のものです。
その音の良さからシンバルなど、金属製楽器にも使用されています。
この度、淡路島の「土」を求めて来社いただいた(有)りんよ工房様は、この佐波理(さはり)材質の「おりん」を製造しているメーカーです。
■有限会社りんよ工房様⇒https://rinyo.co.jp/
鋳型に土を使用する
佐波理(さはり)が材質の「おりん」は鋳造と言う製造法によって作られています。
型を作り、溶かした金属を型に流し込み、切削加工を施し製品にしていきます。
この製造工程の中で、土には非常に大きな役目があり、土を基に様々な種類の真土(まね)を作り鋳型を作ります。
土の良し悪しで音が大きく変わるそうです。
また、鋳型に成形するため、壁土と同じように、高い粘性を持つ「土」が条件になります。
希少になった粘性が高い土
お客様は歴史あるメーカーなので今まで使用していた「土」があったのですが、その土が採取できなくなり、この度淡路島の「土」を検討することになったそうです。
当社の地元淡路島は昔から「土」の都と呼ばれ、粘性が高い良質な土が豊富に取れ、壁土はもちろん、淡路瓦やタイルなどに使用されてきました。
採取する山の層はまだまだあり、安定供給が期待できる点なども淡路島の「土」を選択するポイントになったそうです。
強度や音色を含め、2年程試験結果ができるまでにかかるそうですが、良い結果になり、淡路島の「土」の可能性が広がるのことを期待しております。