塗り替えによる漆喰リフォーム時あく止め対策してますか?
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ビニールクロスのリフォームが多くなっていますが、そうなると壁の塗り替え需要も多くなってきます。
「ビニールクロスから漆喰にかえたいな。」
「古い繊維壁を漆喰に塗り替えたいな。」
「和風から洋風にイメージチェンジしたいな」
などなど・・・そうなると、やはり重要なのが古い下地のアク止めですね。
漆喰を塗る下地のアク止め?・・・・
当社でも昔から下地のアク(灰汁)と呼んでいますが、アクは漢字で書くと灰汁ですから、もともとの意味では藁灰や木灰を水に浸して出来る上澄み液のことです。
食品などでも使われたり、わが家でも鍋などでお肉を入れると、「アク取って・・・」などと頻繁に出てくるワードです。
正式には、壁材の下地から出てくるのがアクなのか何なのか?はさておき、業界では下地の「アク」で通じるので便宜上、今後も近畿壁材は、壁の下地から出てくるシミを「アク」としますね。
で、本題に戻りますが、この度そのアク止めに関する実験を行ったので報告します。
塗り替えの場合のアクには大別して2種類あります。
一つはコンパネ(合板)や木部などの下地から出てくる内部からのアク
もう一つは、線香やタバコなどの煙が壁面に付着した外的要因のアク
それ以外にも汚れが飛び散ったり、料理で発生する油汚れなど様々ありますが、今回の実験では当社のアク止め材を下地材に混入して、コンパネ(合板)としょうゆとコーヒーで試験してみました。
あくまで、お客様の問題解決の実験ですが、何かの参考になればと思います。
①コンパネ(合板)のアク・・・・通常の石膏プラスターにアク止め剤の量を変えて試験してみました。
写真が携帯カメラなので少しわかりにくいですが、左から0⇒4⇒8⇒16とアク止め材を増やして塗ってみました。
やっぱりコンパネ(合板)のアクは出ますね、比較的乾燥も速く、塗り厚も1mm程度ですが、一番左はくっきりと出ています。
写真では分かりづらいと思いますが、8からは出ていません。
※数字は、混入量【単位g】です。
②次に「しょうゆ」と「コーヒー」で実験してみました。
現実にしょうゆやコーヒーがこれだけ大量に壁面に付着することはありませんが、実験なのでやってみました。
しょうゆは原液でそのまま、コーヒーは普通に飲めるぐらいの分量でお湯で作りました。
下地のアク止め実験なので石膏ボード(PB)に塗布!
コンパネ(合板)同様に、アク止め剤は0,4,8,16の4種類で実験してみました。
塗布後完全乾燥でしょうゆ、コーヒーシーラー完成です。
この下地にそれぞれ主材に4g、8g、16g入れてアク止め効果を検証してみます。もちろん沢山入れればアク止め効果が高まるとは思いますが、混入量とアク止めの効果に違いがあるのか楽しみです。まずは、0gと4gの違いです。
0グラムはやはり期待通りの結果ですね、しょうゆもコーヒーもくっきりと出ています。右側の4gは出かたはましにはなっていますが、目視できるくらいは出ています。たぶんこのまま城かべ漆喰を塗れば漆喰にも出るでしょうね。
真ん中は、8gです。結果はコーヒーは完全に止まりましたが、しょうゆが部分的に出ています。部分的に出ているところは塗り厚が厚いところのような気もします。理論上、乾燥が遅いほどアクは出やすくなります。
コーヒーよりしょうゆのほうが強いのですかね?
最後は16gです。
おかげさまで期待通りの結果に満足!まったく出ておりません。
流石です。
このようにアクは様々な種類と状況で難しい問題です。今回検証できていない、線香やタバコの煙なども水溶性でなかなかのやっかいものです。
当社も下地材(下地調整材)へのアク止め剤の混入や、速乾性能の向上、様々な部分で研究を進め、対応してまいります。
今回の試験に使ったアク止め剤は、リフォームや塗り替え時に使う当社下地材「ボードベース」や「漆喰ベース」などに配合している、普段から当社で使用しているものです。
<<近畿壁材の下地材くわしくはこちら・・・
また、今回ご紹介させていただいた下地材に混ぜるタイプのアク止め剤とは別に、古い壁そのものに塗布し、下地からのシミ、アクを止めるシーラー材料を販売しております。
このシーラー材(プライマー)を古壁に塗布し乾燥させた上に、あく止め剤入りの当社下地材を塗ればダブル効果でシミ、アク対策を取れるため、当社ではおすすめしております。
<<あく止めシーラー材の購入はこちらから・・・
古い壁のリフォーム、塗り替え時はシミ、アク対策をしっかりしてから施工しましょう。