近畿壁材 | 匠に役立つ塗り壁ブログ
MENUメニュー

匠に役立つ塗り壁ブログBLOG

「塗り壁デザイン」の記事一覧

2025/02/15(土曜日)土壁販売 | デザイン壁 ひび割れ、地層壁するための材料


土壁材料で地層壁(版築風)と割れ壁ができる!


 

「土」で作る「割れ壁デザイン」をつくる!

土壁は乾燥する過程で割れる

土壁を施工し、塗った土壁は乾燥するまでに、水分が抜けていく事によって縮みます。これを乾燥収縮と言いますが、この乾燥収縮によって「割れ」「ヒビ」が発生します。

乾燥時に収縮が起きるのは、田んぼが干上がったときにできる割れと一緒の仕組みです。

なお、乾燥収縮は塗り厚(施工厚)が厚いほど、よく縮むため、大胆な割れを出したい場合は厚く塗る必要が有り、逆に割れをあまり出したくない場合は薄く塗る必要があります。

 

割れを抑える素材「藁(わら)」と「砂」

土壁の素材は「土(粘土)」「藁(わら)」「砂」からできており、「藁」と「砂」は乾燥収縮を抑える役割があります。

ですが、今回はあえて「藁」と「砂」を入れないことで大きな割れを意識的に出しました。

ただし、土壁は表面強度が低く、強く擦れると削れることもあるため、ケミカル素材も使用し、壁への定着力を高め、表面強度も高めました。

 

割れ壁がベースのデザイン

 

割れ壁投げすさ仕上げ

「割れ壁」をフラットに塗り、藁(荒すさ)を表面にたたきつけるようなイメージでデザイン。

 

割れ壁クレーター仕上げ

「割れ壁」に少量の砂利を混ぜて、凹凸を作るように塗り付けたデザイン。

≫割れ壁製品はこちら・・・

 

地層壁(版築風)を土壁仕上げ材を使って表現

地層壁は、版築と言われる伝統的な塀の工法をイメージして、デザインしています。

版築の工法自体は塀の型を作り、土を積み上げて層にしていきます。

今回、この版築をイメージして作成したデザインをいくつか紹介します。

 

版築風土壁(フラット)

土壁仕上げ材「塗ってくれい」No11~14の4色で版築風の層を強調。

 

版築風土壁 砂利拭き取り仕上げ

「塗ってくれいNo11」に砂利を混ぜて、拭き取りしたデザイン。

 

グレーの版築風仕上げ

白い土壁仕上げ「塗ってくれいNo16」に黒顔料「壁カラー黒」を着色し、グラデーションのようにした版築風デザイン。

≫カラー6色ある土壁 塗ってくれいはこちら・・・

当社の土壁仕上げ材で版築風の土壁や割れ壁のデザインができます!

 

 

関連ブログはコチラ・・・

土壁デザイン提案!版築風地層壁 土壁デザイン提案!割れ壁
外壁土壁をご検討中のお客様!

土壁を塗るための下地について

2024/12/09(月曜日)やさしい光と異国空間を感じるサロンの壁

癒しを追求し、壁の素材にもこだわる

 

オーダーメイド塗り壁のご相談をいただいたのは、サロンオーナー様。新店を出すにあたり、内装壁のご相談をいただきました。

新しい店舗は「癒し・やすらぎ」を追求した店舗で、まずはその場所。
元々オーナー様は都市部で複数お店を経営しておりますが、お客様に心から「癒し・やすらぎ」を感じてもらいたい想いから、木々の緑に囲まれ、主要道路などから離れた、もの静かな場所を探していたそうです。

 

 

やっとオーナー様理想の場所が見つかり、建築がスタートすることになったのですが、悩んでいたのが内装の壁。
「癒し・やすらぎ」の追求から、店内に使用する素材は自然素材にこだわりたい強い想いをお持ちでした。

そこでオーナー様が採用したいと考えたのが「漆喰」。自然素材の壁「漆喰」で、希望する色に調色して欲しいという依頼です。

ご希望する色のイメージ写真をいただき、表面の仕上がりテクスチャも打ち合わせでご確認させていただき、研究・開発がスタートしました。

 

漆喰の質感とカラーのバランス

 

この度のご相談で難しかった点は、漆喰の質感を維持したまま、希望のカラーにすること。

オーナー様が求める漆喰の質感とは、塗料(ペンキ)などとは違う、マットな質感。これを出すためには、塗ってから乾燥するまでの時間を調整する必要があります。

乾燥時間によっては漆喰の表面にテカリが出て、塗料(ペンキ)と同じような質感に仕上がってしまいます。

乾燥時間の調整は材料と施工方法でマットになるよう研究しました。

 

 

もうひとつ大変だったのは、ご希望の色が比較的濃いカラーであったこと。色を濃く出すには当然着色材の配合量が増えますが、着色材の配合量が増えるとともに、漆喰の強度は低下します。

なので、大量の顔料を混ぜても強度が落ちないように調合する必要がありました。

 

困難を乗り越え、当社が開発、オーナー様に提出したサンプルが下記になります。

 

 

実はこのサンプルは二度目に提出したもので、一度目提出のサンプルはオーナー様希望の色より少しだけ濃いので、気持ち薄く、淡くして欲しいと依頼を受け、二度目提出のサンプルで採用がきまりました。

この色の漆喰だけではなく、淡いブルー漆喰や、淡いピンクの土壁などもあり完成が楽しみなサロンです。

当社ではお客様の建築イメージ、コンセプトを実現する、壁材、床材のご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁や床の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

 

■オーダーメイド塗り壁について 詳しくこちら・・・

 

2024/11/28(木曜日)避暑地の山間に建つ別荘 リビングの壁

自然素材の素材感とやさしい色合いの空間で心地良さを

 

この度オーダーメイド塗り壁【AWASO】の依頼をいただいたのは工務店様。避暑地の山間に建設する別荘、内装壁のご相談です。

当社の依頼前の設計士様、オーナー様との打ち合わせで決定したコンセプトが「豊かな自然とのコラボで心休まる空間」。建築予定の場所は森に囲まれており、緑が映える素敵な場所だそうです。

 

 

このコンセプト実現のため、工務店様が設計士様やオーナー様に提案しようと考えたのは自然素材「漆喰」の塗り壁。

しかし、普通の「漆喰」ではなく、ご指定のカラー(色)で着色し、素材感が出る仕上がりして欲しいという依頼です。

この依頼受け当社がご提案したのは「骨材」を混ぜて素材をプラスし、仕上げ方はその「骨材」がより引き立つ仕上げ方法(塗り方)です。

その提案に共感していただいので研究をスタートさせました。

 

仕上り表面にツヤが出ないようにする研究

 

この度の研究・開発で大変だったのが「漆喰」が仕上がった時点でのツヤです。

「漆喰」は自然素材の塗り壁材のため、施工してから乾燥するまでに時間がかかる壁材です。

表面のツヤは水分が原因で、施工した「漆喰」の水分が表面に上がってきた状態で乾燥するとツヤとなります。

先ほども言ったように「漆喰」は塗ってから乾燥するまでに、その他壁材に比べ時間がかかります。要するに水分を持っている時間が長い壁材です。

なので、表面にツヤが出やすい特徴があります。

 

 

しかも、この度は「骨材」を混ぜるので、塗り厚が通常の「漆喰」よりも厚くなり、尚更乾燥までに時間を要するようになります。

ツヤが出ないように「漆喰」の調合を調整し、また、材料だけではすべてをカバーできないので、施工方法(塗り方)も試験を重ねました。

研究し、お客様に提出させていただいたサンプルが下記になります。

 

 

サンプルを設計士様、オーナー様含めご確認いただき、採用が決まりました。

こちらの現場の後、工務店様は弊社をに気に入ってくださり、その他物件のご相談を複数いただいております。

当社ではお客様の建築イメージ、コンセプトを実現する、壁材、床材のご提案をしております。

多彩な空間を彩る壁や床の質感、表情をゼロから開発し、形にします。

「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。

 

■オーダーメイド塗り壁について 詳しくこちら・・・

 

匠に役立つ塗り壁ブログ

CATEGORYカテゴリー

ARCHIVE月別アーカイブ