壁の素材も建築当初に使用したものにAWASO【合わそう】
この度オーダーメイド塗り壁のご相談をいただいたのは設計士様。
明治時代前後に建築された、洋館風住宅のリフォームに携わっており、施主様と決めたコンセプトが「積み重ねた歴史、趣きを残したまま、それを感じる事ができるリフォーム」です。
リフォーム前の内装の壁には漆喰(しっくい)が採用されていたため、リフォームにもやはり漆喰を採用することまでは確定していました。ただし、現状の壁は長い年月が経過しているため、漆喰(しっくい)は完成直後の真っ白ではなく、経年変化により、うすく、淡いグレージュ色になっているそうです。
また、表面も劣化により、当初の滑らかな仕上がりから、少しザラザラしたようになっているそうです。
コンセプトは「積み重ねた歴史、趣きを残し、それを感じる事ができるリフォーム」なので、新しい漆喰の真っ白で滑らかに仕上がる壁は、コンセプトと反するということで、現状の壁、つまり経年変化した漆喰の色と仕上り表情に合わせて欲しいというオーダーメイドです。
現状の漆喰の現物とへ画像を施主様より送付いただき、研究・開発をはじめました。
微妙な色調整と仕上り表面の調整
この度の開発で苦労した点が、淡いグレージュを漆喰で決められた期間内に表現すること。漆喰は施工してから乾燥までに時間がかかる素材です。しかし、塗り壁材は乾燥後が本来の仕上り色なので、通常漆喰が素材の場合、色調整に時間がかかります。
漆喰の特徴と反する、短い期間で色調整するのが大変でした。
また、劣化した漆喰表面を表現するにも思考錯誤しました。ザラザラ感はほんの少しある程度なので、ザラザラしたものを素材として使用するだけでは表現できませんでした。
材料調整し、塗り方(施工方法)を工夫することで実現しました。
研究後、設計士様に提出したサンプルが下記になります。
サンプルを施主様にもご確認いただき採用いただくことになりました。
当社ではお客様の建築イメージ、コンセプトを実現する、壁材、床材のご提案をしております。
多彩な空間を彩る壁や床の質感、表情をゼロから開発し、形にします。
「こんな感じにしたい」「こんな風にならないかな」「こんな仕上がりになれば実現できるかも」などがあればご相談ください。